ペンシルヴェニア州ののどかな田舎町。感謝祭の日、工務店を営むケラー(ヒュー・ジャックマン)の6歳になる愛娘が、隣人の娘と一緒に忽然と姿を消してしまう。警察は現場近くで目撃された怪しげなRV車を手がかりに、乗っていた青年アレックス(ポール・ダノ)を逮捕する。
しかしアレックスは10歳程度の知能しかなく、まともな証言も得られないまま釈放の期限を迎えてしまう。一向に進展を見せない捜査に、ケラーは指揮を執るロキ刑事(ジェイク・ギレンホール)への不満を募らせる。そして自ら娘の居場所を聞き出すべく、ついにアレックスの監禁という暴挙に出てしまうケラーだったが…。(allcinema)
韓国サスペンスものっぽいな〜
今回の映画はみんな大好き『サスペンスもの』になります。TSUTAYAでもめっちゃ借りられてたな〜。あの重過ぎて最高だった映画【灼熱の魂】のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によるサスペンス映画【プリズナーズ】。
内容としてはいかにも上質な韓国サスペンスものにありそうな設定『失踪した子供を必死に探す親父とその事件を担当する地元の敏腕刑事』の話です。
言えるのは、最近サスペンス映画で良いの無いな~と思ってる人にはオススメな作品だと思います!
この手の閉塞感のある環境で起こる韓国サスペンス映画の質感って、いつも思うんだけど『スゲェ生っぽい』というか『ジメっと感』が多くて、そこが良かったり好きな所ではあるんだけど、要因としては登場人物も環境や質感含めて『アジア』ってのが大きいと思うんだよね。
それに比べて本作は内容的に韓国サスペンスっぽいんだけどアメリカの片田舎の話ってのもあって、ルック的にもジメッと感がほど良く軽減されてるから、普段ちょっとあの特有の質感が苦手だなって人にも観やすい作品だと思います。宗教とか絡んで来るけどあまり深く考えずにサラッと観れますよ。
思わず『ハッ』とさせられる...
過去作【灼熱の魂】にも感じたけど、この監督さんの作風なのか、物語が進むにつれ『主人公と同時に人間の怖さや歪さ・自分がいる立ち位置に、観ている側も瞬間ハッとさせられる』映画だなと。この監督さんそういう心理状態に持って行くのが上手いなと思った。好きですね!
登場人物で言うとすっかりウルヴァリンのイメージが定着したヒュー・ジャックマンの奮闘するお父さん役も良かったけど、どちらかと言うと刑事役のジェイク・ギレンホールが髪型も含めてカッコ良かった!!【エンド・オブ・ウォッチ】の時のボーズ頭も似合うんだけどね、今回は伊勢谷友介ばりのツーブロックになっとります。
鑑賞後に色々思うのは
中盤のあの『ギョッとする』姿を見てしまったら個人的にポール・ダノの最後の姿を見たかったな~と。
あとはラストシーンよね。父親ケリーとロキ刑事の間にもう少し色々あった方があのラストシーンは『ゾクッ』と思うのよ。あのままだと最後結局『一つの行動』しか無いじゃん?50/50くらいに思わせてたらより良かったな!
あと事前の笛が落ちてる描写も無くて良かったかなとも思った。「監督、ちゃんと見せて親切だな〜」って。音だけ聴こえて観客がもしや!...って気付くくらいの方が。だって子供の笛は新しい笛だって分かってる訳だし。
でもこれって全然予算かかって無さそうだよね!だから脚本さえちゃん練れば、これくらいの上質なサスペンス映画、日本でも作れないことは全然無いと思う。
日本産の上質なサスペンス映画が観たいよ!
まとめ
良かった点
- 上質なサスペンスもの
- ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督特有の味
- メインの2人のタッグが新鮮
悪かった点
- 終わり方がちょっと勿体無いかな
評価:★★★★ 結構良かったぜ! 【複製された男】も是非観たい!
[ 予告編 ] 『プリズナーズ』予告編 - YouTube
【灼熱の魂】の感想はこちら。
関連&オススメ作品!
この映画が頭よぎったかな。韓国映画特有の『生っぽさ&ジメッと感』がイイんよな!
【悪魔を見た】
常軌を逸しちゃう系ではこの感じも。エグエグ対決が好きな作品!
ウルヴァリンじゃないヒュー・ジャックマンが見れる良い映画!
ジェイク・ギレンホール主演作!こっちは警察官役。これも良かった!