どうも!今年最後の『一気にレビュー企画』になります。
最近観た映画を一気にレビュー 第5弾
『1つの記事として書くのもな~』ってな映画が前回からまたちょっと溜まったので、このタイミングで一気に短めのレビューや感想を書きます!初見のものや午後のロードショーとか以前1度観た映画を改めて観たり色々あります。今回は9作品!
それでは、レビュースタート!
縞模様のパジャマの少年 (2008)
第二次大戦下のドイツ、ベルリン。8歳の少年ブルーノは、ナチス将校である父の仕事の関係で、住み慣れた都会を離れ、殺風景な片田舎に建つ大きな屋敷に移り住む。友だちもおらず、すっかり退屈した彼は、禁じられていた林を抜けて有刺鉄線のフェンスに囲まれた“農場”に辿り着く。
そしてフェンスの向こう側に縞模様の“パジャマ”を着た同い年の少年シュムエルを見つけたブルーノ。以来2人はフェンスを挟んで会話するのが日課となり、次第に奇妙な友情を育んでいくが…。(allcinema)
いや〜、比べるのもおかしいけど映画としては【ショーシャンクの空】よりグッと来ました!話運びも余計な部分がなくでスムーズ、見せ方も上手かった。
印象的なのは人物の『目』ね。純粋な目・不安な目・毛嫌いする目・動揺する目・恫喝的な目・悲哀な目・終始『目』に魅せられました。登場人物で言うとお母さんとお手伝いさん?良かったね〜!あの2人がいないと全体的に埃臭い。
この映画オチにやられます!!!
戦争の無常さというか唐突に気付かされ、突き付けられるれる。でも最後、途中で見せてた『アレ』見せてよ!見せるべきでしょ〜!『アレ』を写してたら5点だったな。
評価:★★★★★ 最高!フォーー!『鬱映画』が好きな人は是非。
L.A.コンフィデンシャル (1997)
縄張り争いが激化する'50年代のロス。街のコーヒーショップで元刑事を含む6人の男女が惨殺される事件が発生した。殺された刑事の相棒だったバド(ラッセル・クロウ)が捜査を開始。殺された女と一緒にいたブロンド美人リン(キム・ベイシンガー)に接近する。彼女はスターに似た女を集めた高級娼婦組織の一員。
同じ頃、その組織をベテラン刑事のジャック(ケビン・スペイシー)が追っていた。野心家の若手刑事エド(ガイ・ピアース)も事件を追い、容疑者を射殺。事件は解決したかに見えたが、彼ら3人は底なしの陰謀に巻き込まれていく。
なんだろ〜、このイマイチ感は。単に物語を見届けるだけの映画というか、驚きもミステリーなワクワクも犯人誰なんだろ?感も特に湧かなかった。観てて単純に疲れたし、もうどうでも良くなっちゃったな…
「驚愕の真相がーーー!」とかは無い。
真相に重きを置いてない、3人の刑事のそれぞれの色や犯罪への向き合い方とかを楽しむんだろうけど、この3人ともあんまり好きになれなかったから「ふ〜ん」と観てました。
確かにラッセル・クロウや【メメント】のガイ・ピアーズとかカッコ良かったけど、キャラとして嫌い。ケビン・スペイシーのキャラも『らしい』けど2人より嫌い。どうってこと無かったな。
評価:★★ うーん、イマイチ... まわりの高評価ほどは楽しめなかった。
her/世界でひとつの彼女 (2013)
近未来のロサンゼルスで、セオドア(ホアキン・フェニックス)は相手に代わって思いのたけを手紙にしたためる代筆ライターをしていた。長きにわたり共に生活してきた妻キャサリン(ルーニー・マーラ)と別れ、悲嘆に暮れていた彼はある日、人工知能型OSサマンサ(スカーレット・ヨハンソン)と出会う。次第にセオドアは声だけで実態のない彼女の魅力のとりこになり… (シネマトゥデイ)
独身男としてはですね… 部分部分では『分かる!』
人口知能型OSに恋をする男の物語。OSのサマンサがあれだけの会話対応力があったらおれもやるわ!しかも少し籠り気味なハスキー声のスカーレット・ヨハンソンの声が絶妙。リアル感というか出来る良い女にまさに寄り添われて耳元で囁かれてるような。嫉妬具合も彼女が描く画のタッチも素敵で可愛いなと。
でも途中サマンサが女性の身体を借りるくだりはやり過ぎだなと思ったし、最後もなんだか救いがないなーって。
おれはラスト、ベタでも良いから【陽だまりの彼女】方式な展開が欲しかった。それがあったら今年のベスト10には入ってたかな。
ちょい未来チックな設定が嫌味なく丁度良くて、シーン・シーンのルックが美しい!あとゲームに出てくる毒舌キャラが可愛かった。
元カノがルーニー・マーラお嬢さまVer.って!これはこれで破壊力あってヤバい!というかあそこまで別居してる奥さんにに冷められてんなら早く離婚しろや、引きづり過ぎてちょっと怖いわ。
評価: ★★★ 普通に楽しめました。中盤までは最高だった!
[ 予告編 ] 映画『her/世界でひとつの彼女』予告編 - YouTube
パズル (2013)
ある日、女子高生の中村が学校の屋上から飛び降りる事件が発生する。1ヵ月後、奇怪なマスクをつけた謎の集団が学校を占拠し、妊娠中の安田先生を監禁する事態に。
そして犯人グループは、安田先生を殺されたくなければ学校内に隠されたピースを探し出してパズルを完成させろ、と脅迫。一方、一命を取り留めた中村のもとには、同級生の湯浅が謎の封筒を持って現われるが…。(allcinema)
マジにしょうもな...
「ちょっと金あるしそこそこ時間もあるから、いっちょおれ等で映画で作らね??」「じゃあさ映画の最後で女性が血まみれで達成感ある顔してたら、なんか雰囲気良さげじゃね? 」
「だとしたら女優はそういうイメージの無いか弱気な夏帆とか良いよね?結構色気あるんよ」「今の人ってなんだかんだグロいの好きやん?」的な所から持ち上がったような映画。
音楽の使い方とかグロ描写とか目には目をな展開とか、スタッフが他の色んな映画で観てグッと来たシーンをリストアップして入れ込んだような『表面』だけのなぞり感&中身が伴ってない『奇抜もどき』感...
原作がそういうモンなのか分からないけど、話の運び方も上手くないしホント色々寒かったわ。
評価:★ マジつまんねぇ... 夏帆ちゃんこんな映画なんか出なくてイイよ。
[ 予告編 ] 映画『パズル』予告編 - YouTube
VERSUS (2000)
怪しげな妖気漂う不気味な森。脱獄を果たした男は待っていた一味の車に乗り込む。が、途中で降ろされた男はそこで一味のひとりを撃ち殺してしまう。しかし、殺された人物はすぐさま立ち上がり、今度は仲間を襲い始める。身の危険を感じた男は一緒に車に乗っていた女を連れ、混乱の隙に再び森の奥へと引き返すのだったが……。(allcinema)
ダセーーーーーー!!!!
「今まで観て来た映画で一番ダサかった作品は?」って聞かれたから間違いなくこの作品の名前を出すだろう、むしろこの作品を勧めます。それくらい場面一つ取っても、セリフ、カット割り、役者の演技も『ダサい』の一言で片付けられるような『ダサさのお手本』的な作品。
でも『ダサさを笑って観られる』だけでちょっと特別な作品というか『監督はめっちゃカッコイイと思って作った作品だけど、今観るとダサくて、寒くて、むしろ面白い領域まで行ってる映画』として成立してる。
ヒロインがブスで演技が鼻に付く件とか、松田賢二の演技が『悪い面が出過ぎちゃった時の竹内力』っぽいとか思い出深いよ。是非観て欲しい!語りたい。
評価:★★ うーん、イマイチ... この北村龍平監督が実写【ルパン三世】撮ってるのか〜、観たくなって来た。
フリーズ・ミー (2000)
主人公、ちひろ(井上晴美)は東北のとある街で3人組の男たちにレイプされた薄幸な女。彼女は悪夢から逃れるため、都会でOL生活を始め、恋人とも結婚間近となり、漸く幸せな人生が開けつつあった。しかしその矢先、あの忌まわしい3人組が彼女の前に現れ、彼女をジワジワと凌辱していくのだった……。(allcinema)
おれの好きな映画【GONIN】の石井隆監督作。あの〜、なんかド直球過ぎないすか…?設定とか良いのに、何の捻りも無さ過ぎて勿体無いだろーー!
過去に3人組みの男にレイプされた主人公、数年後、自宅にその男達が順々に訪ねて来る。殺して冷凍庫で保存する。ザックリ言うとこんな感じの映画。てかネタバレとかそういうんじゃないよ、ままこういう映画。
3人組みの男が北村一輝、鶴見辰吾、竹中直人って魅力的で迫力もあるのにだいぶ呆気無い。北村一輝演じるチンピラがこの作品では一番輝いてたかな。ベリーショートな井上晴美のオッパイは良い!
評価:★★ うーん、イマイチ... あの東出昌大が主演の【GONIN サーガ】が心配です。
るろうに剣心 京都大火編 (2014)
かつて人斬り抜刀斎と呼ばれた伝説の人斬り、緋村剣心(佐藤健)。刀を置き、平穏な生活を送る剣心は、ある日、剣心から影の人斬り役を引き継いだ志々雄真実(藤原竜也)が京都でその名をとどろかせていることを知る。政府が派遣した討伐隊は志々雄を前に成すすべがなく、最後の望みとして剣心に白羽の矢が立つ。志々雄の野心を阻止すべく、剣心は京都へ向かう。(シネマトゥデイ)
後編ありきで作ってるから終始タルかったなぁ... 原作が好きなのもあって楽しみにしてるポイントが蔑ろにされてるが気に入らない。殺陣のシーンはやっぱ凄いよ、佐藤健のハマり感も今見ると絶妙だなと思うし。伊勢谷友介も、辛うじて江口洋介もイイよ!
ただ左之助が剣心に付きまとうというか相手にされてない喚き散らすだけの金魚の糞的な雑魚キャラ扱いなのが嫌だわ、演じてる俳優も最悪。あんなんならいっそいない方がマシ。
あとやっぱ志ヶ雄のディテールがカッコ良くないな… 頑張ってると思うけどなんかモッサイよね。窪塚洋介にやって欲しかったわ〜、ジョーカーぐらい魅力ある『悪』役になったと思うんだけど。
あとは張の『薄刃乃太刀』がスッパリ無かったり、魅力的な雑魚キャラの尖角が出なかったり。その辺がかなりの楽しみの部分なのよ!あと必殺技の名前は言わせても良いんじゃないの?とかね。
その辺削って面白かったら良いけど、映画全体として微妙ってダメだろ…!『アクションだけが売りの、トータルして地味〜で中途半端な作品』。あ、藤原竜也の声と神木隆之介の佇まいは良かったよ!
評価:★★★ 普通に楽しめました。【伝説の最期編】はどうなるやら... ONE OK ROCKの曲は最高ですね!
[ 予告編 ] 『るろうに剣心 京都大火編』『るろうに剣心 伝説の最期編』本予告編 - YouTube
チョコレートドーナツ (2012)
1979年、アメリカ。ゲイのルディ(アラン・カミング)はシンガーを夢見ながらも、口パクで踊るショーダンサーとして働く日々。そんな彼にある日、ゲイであることを隠して生きる検事局の男性ポール(ギャレット・ディラハント)が一目惚れ、2人はたちまち恋に落ちる。一方で、ルディはアパートの隣に暮らすダウン症の少年、マルコ(アイザック・レイヴァ)のことを気に掛ける。
母親は薬物依存症で、マルコの世話もまともにしていなかった。そしてついに、母親は薬物所持で逮捕され、マルコは施設行きに。見かねたルディとポールはマルコを引き取り、面倒を見るのだったが…。(allcinema)
確実に法律や規則を超えて人間的に『大切』なモノってやっぱりあるよな。
まだ差別が露骨な時代、世間体な愛に飢えてるゲイの2人が、偏見や法と戦い、シンパシーを感じたダウン症のマルコに親としての愛を注ぎ、共に家族になろうとする。いたって平凡な幸せが欲しかっただけなんだよな。
『感動』というよりちょっと偏見具合とか理不尽さが露骨過ぎて本当にこういう事はあったと思うんだけど、観ていて気分が悪くなる。感情移入する分、結果が伴ってくるから尚更苦しい。
思い出のビデオカメラのシーンが凄く良くて、あの瞬間本当に家族になれたんだなって思う。ルディは情熱的な直感派で母親のよう、ポールは引いた目で見れる理論派で父親のよう、ホントお似合いの二人だなと思った。
この映画ルディが歌う歌が素晴らしい、サントラ欲しいな。ロバート・ダウニー・Jr.でも行けんじゃないかと思ったけど、歌声があるならやっぱこの人じゃなきゃね!
評価:★★★★ 結構良かったぜ! 実際観終わって落ち込みました...
[ 予告編 ] 『チョコレートドーナツ』予告編 - YouTube
LEGO(R)ムービー (2014)
そこはすべてがレゴでできたレゴワールド。ごく平凡な青年工員エメット。いつもルールをきちんと守り、仕事場でも決められた作業を黙々とこなすだけの平和で退屈な日々を送っていた。ところがある日、何を間違えたかエメットは伝説のヒーローと勘違いされてしまう。
そして、おしごと大王の邪悪な企みを阻止する救世主として、ワイルドガールやバットマンたち個性あふれるヒーロー集団と共に、危険な大冒険へ繰り出すハメになるエメットだったが…。(allcinema)
完全なる子供向け映画かと正直舐めてました、スンマセン!
巷の好評を聞いて鑑賞。この『大人も子供も楽しめる絶妙なアプローチ』は、この監督レゴに限らずおもちゃの『ブロック』で遊んだ事があって、ちゃんと分かってるなと思った。
ストイックに画面全体をレゴで構成してる画も楽しいし、話の展開やスパイスが効いてるユーモアもキレがある。ブロック特有のその場で組み立て変形する場面とかは良かったな!この題材だからこそ。
『あるストーリー上の構造』が見えた時「そんなレベルを考えてたんだ〜」と、感心してしまった。これ劇場で観たかったな〜!そんな作品です。なみにおれは子供の頃裕福な家庭じゃなかったので『ダイヤブロック』派でした。
評価:★★★★ 結構良かったぜ! 画面がテンヤワンヤ!!!
[ 予告編 ] 映画『レゴ(R) ムービー』日本版予告編 - YouTube
この中でのオススメ順はこちら!
- 縞模様のパジャマの少年
- LEGO(R)ムービー
- チョコレートドーナツ
- her/世界でひとつの彼女
- るろうに剣心 京都大火編
- L.A.コンフィデンシャル
- フリーズ・ミー
- VERSUS
- パズル
1番良かった【縞模様のパジャマの少年】はオチに比重のある映画ではあるけど、序盤から終盤まで無駄無くスマートな流れが良かったです。【LEGO(R)ムービー】は予想外の面白さと画のフレッシュさ!
3位・4位は安定して楽しめる作品。【L.A.コンフィデンシャル】はなんかダメだったな〜。山田悠介の原作がアレな部分もあるんだろうけど【パズル】はヒドかった... 主演の男の子もイマイチ。
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