あらすじ:目の見えない探偵ジョンストン(アンディ・ラウ)はその類いまれな想像力のおかげで、名探偵ジョンストンと呼ばれていた。以前同僚だった刑事シト(グォ・タォ)の部下で、ジョンストンに憧れを抱く女刑事ホー(サミー・チェン)をアシスタントに、ジョンストンは少女の失踪事件の捜査を開始する。ジョンストンの想像を超えた捜査にホーが振り回される中、事件は大きく発展し……。(シネマトゥデイ)
製作国:香港・中国 上映時間:130分 製作年:2013年
製作・監督:ジョニー・トー
キャスト:アンディ・ラウ / サミー・チェン / グォ・タォ / カオ・ユアンユアン 等
新感覚なバディムービー!
【ドラッグ・ウォー 毒戦】の記憶もまだ新しい、ジョニー・トー監督の最新作【名探偵ゴッド・アイ】。この作品もじわじわと良い感想を聞くので観てみました。
いやいや、面白かったよ〜!
というか観た人みんな思う事だろうけどこのDVDのパッケージなんだよ!? こんな地味でクールなハードボイルド漂う映画じゃ無いよ。本場のポスターの方が分かりやすいのでこっちを載っけておきます。
うん、断然こっちです!
アンディ・ラウ演じるジョンストンは盲目だが頭はキレる優秀な探偵。なんかあれば飯食っている食いしん坊で失明する前に恋に落ちた美女に片思い中な、お茶目な主人公だ。
時に視力以外の四感が発達したのか被害者の姿が浮かんでメッセージを受け取るような特殊な能力もある。この辺のファンタジックなテイストも好き。
方や相棒(アシスタント)になるホーは頭なんかより断然体力に自信のある女刑事。ジョンストンと師弟のような関係でありながらも、一緒に捜査をしていく内に互いに補い合い次第に相棒のようになって行く2人の関係性やコントのようなのやり取りが楽しくて思わずいつまでも見ていたくなる。意外とあるようで無かった新感覚なバディだ。
中盤まではそこそこマッタリな作り。一応ミステリーの体は成しているんだけど、なんとも捕らえ所ない映画で一体この物語はどこに行き着くのやら...と思って見てると終盤、びっくりなジョンストンの片想いの一件から物事が一気に動き出し、それと同時に2人の関係も色濃くなって行く。
事件の真相はいかに?!なただのミステリーものに留まらず恋愛・友情・人間ドラマに、アジア映画特有の陰湿なシーンから時にユーモラスだったり、色々な要素をこれでもか!これでもか!って入れ込み、鬱陶しくない絶妙なバランスをかろうじて保っている変に盛りだくさんな作品だ。
メチャクチャというかもはやジョニー・トーだから成せる技ですね。最後の山場シーンでは意外にもうるっと来た!
どことなく漂う哀愁
この作品全体的な質感がどこか懐かしい。【あぶない刑事】や【古畑任三郎】を観ているような、それらの作品に通じる哀愁みたいなものを感じた。
本作特に良かったのはサミー・チェン演じる女刑事ホー。最初は単におばちゃん声のスタイル良さげでどっちかと言うとクールなその辺の姉ちゃんな印象だったのが、話が進むに連れスパルタでドSなジョンストンに懐いて来るのが可愛い。
犬っぽいというか、思いしないギャップがまた良くて序盤よりもだんだんと持ち前のスタイルも際立ってイイ女に見えて来るのよね。
その辺りをちゃんと狙って演じているように見えて、見事にキュンとさせられました!さすがに『タトゥー】と『手をカットする』くだりはやり過ぎだと思ったけど。
サミー・チェン
普段は綺麗で素敵な女性ですね!映画ではあえて泥臭さ満載。
クライマックスの後にまたそこそこ大きなクライマックスが来たり、詰め込み過ぎなところもあるけど、正直【ドラッグ・ウォー 毒戦】を超えましたね。
まとめ
良かった点
- いつまでも見ていたくなる新感覚バディ
- 色々な要素が詰まってる濃厚さ
- サミー・チェン演じるホーの可愛さ
悪かった点
- ジョンストンのダチの所業 (ちゃんと経緯を見せてくれるけど、そりゃないだろ!)
- 2度来るクライマックス
評価:★★★★ 結構良かったぜ! 後からじわじわ来る面白さです、オススメ!
[ 予告編 ]
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ドラッグ・ウォー 毒戦
本作と合わせて観るときっとジョニー・トー監督が好きになると思う!