アバウト映画公園

"ほどほどの映画好き"アバウト男が最新作から旧作まで映画の感想をゆるめに書き綴る映画ブログ!たまに気になるドラマやおすすめ映画を紹介!基本大したことは書いてない。

【映画感想】CURE キュア / 誰しもが該当者!操られて解き放たれる恐怖!良質なサイコサスペンス!!!

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あらすじ:奇妙な殺人事件が立て続けに発生していた。それぞれの事件の犯人につながりはないが、犠牲者の首から胸にかけてがX字型に切り裂かれていること、いずれの加害者も事件直後に犯行現場付近で逮捕されること、そして犯行の直前まで犯人に明確な殺意がなかったことが共通していた。一向に進展しない捜査に加え、妻が精神を病んでいることも重なり苛立つ高部刑事(役所広司)。

やがて、一連の事件に関連のある人物として記憶喪失の放浪者、間宮(萩原聖人)が浮かび上がる。間宮の事件への関与を確信した高部は、彼を拘留し尋問を続ける。しかし間宮は独特の話術を弄し、周囲の全てを不安と苛立ちへと追い込んでいくのだった。(allcinema)

 

操られるて解き放たれる恐怖

前に【回路】で扱った黒沢清監督作の【CURE キュア】をずっと観たいなと思ってたらHuluにあったので、ようやく鑑賞してやりました!

Huluって結構TSUTAYAから置いてないものとか、以前は置いてあったのに今は無くなった作品とかあったりするのよね。まぁんな事は置いておいて本作の感想は、

 

いや〜、言い知れぬ恐怖!

いつの間にか不安に駆られ、静かにゾッとさせられる良作なサイコ・サスペンスでした。

『マインドコントロール』をかけられた側は本人の意識なくスイッチが入れられ、人間という外見を借りた時限爆弾のように、いつその脅威が振られるか分からないモノと化す。映像の中のルックとしてごく普通な日常生活の中に、いきなり非日常が入り込んで来る怖さは見もの。 

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萩原聖人演じる間宮はコントロールするというよりも、その人が元々内に溜め込んだ本能や欲求をそっと解放させるようにも見える。それでいてタイトルの『キュア=癒し』という憎いタイトルも相まって、見事な良質サイコサスペンスですね!なにこのセンス! 

一見、悪意も危機感も感じさせない優しい雰囲気のナチュラル・ボーン・コントローラーな間宮の言動や動き一つ一つに、次第に目が離せなくなって全てに意味を持つような感覚に陥る。

波の音・ライターの火の揺らめき・こぼれた水の広がり・雨漏りのしずく等、あらゆるものを利用していつの間にか間宮の領域に引きづり込まれている。ストレスを抱え人間なら誰しもコントロールされる側に回っちゃいかねない怖さ。幽霊なんか出て来ないんだけど「怖ぇな…」と唸りましたね。

演じてる事を感じさせない萩原聖人の力の抜けた演技は素晴らしい。この辺りの役を今時の若手俳優がやると途端にやり過ぎでダサくなりそう。リメイクするとしたら窪塚洋介で見たいなと思ったり。犯人の余裕感はどこか【羊たちの沈黙】のレクターを感じさせる。

 

まさかの終盤の展開がイイ!

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間宮と対照的なやり手刑事の高部の危うさもバランスが良い。家に帰れば精神を病んだ妻が回した不快な音をたてる空回しの洗濯機を止める日々、飯もろくに用意されず、妻の徘徊に不安とストレスを感じている。
捜査が進展し、間宮と関わることで内に抱えるものが大き高部も次第に引き込まれて行く… 最後の清々し顔が何とも言えない。役所広司もまだ若かくて勢いがあるから【渇き。】の時よりも断然カッコイイ!
不安定にさせるノイズや、淡々とした話運びの中で急にリズムをズラされたり。終盤にかけてのハッと展開然り、全編に渡って申し分ない話運び。邦画のサスペンス映画の中でもかなりオススメな作品ですね!
 
 

まとめ

良かった点

  • マインド・コントロールの恐怖とその見せ方
  • 萩原聖人の快演/怪演ぶり
  • 終盤のハッとする展開

悪かった点

  • 中盤ちょっとダレて眠くなる

評価:★★★★  結構良かったぜ!

評判良いだけあってやっぱり面白かった。今に無い90年代の質感が好き。

[ 予告編 ]

www.youtube.com

 

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こっちはホラー作品としての怖さを打ち出した作品!

 

羊たちの沈黙

実は【羊たちの沈黙】より【ハンニバル】派。魅力的な犯罪者に翻弄されるって面で通じるかなと。

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