あらすじ:60年代から'80年代にかけて若手ギャング、リトル・ゼ(レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ)の台頭により、スラムにドラッグと暴力がはびこる様を、写真家希望のブスカペ(アレシャンドロ・ロドリゲス)の眼を通して描く。(シネマトゥデイ)
製作国:アメリカ 上映時間:130分 製作年:2002年
監督:フェルナンド・メイレレス 脚本:ブラウリオ・マントヴァーニ
キャスト:アレシャンドロ・ロドリゲス / レアンドロ・フィルミノ・ダ・オラ / セウ・ジョルジ / ジョナタン・ハーゲンセン / フィリピ・ハーゲンセン / ドグラス・シルヴァ / ダニエル・ゼッテル / マテウス・ナッチェルガリ 等
ギャングで始まりギャングで終わる!
前々から気になっていたものの手が伸びず、気が付い時にはTSUTAYAにも無くなって完全に観るタイミングを逃してた【シティ・オブ・ゴッド】がHuluにあったので、テンション上がって鑑賞。
感想は、
面白かったー!てか凄い環境だな...
ブラジルのスラム街を扱った映画。子供の盗みは当たり前、薬もありふれ、幼い頃からギャングに憧れ、そのサイクルの中でみんな育っていく。言っちゃえば『THE 弱肉強食』。真っ当で賃金の低い仕事に就くかギャングになるかみたいな、まさに映画【エリート・スクワッド】の根本を見ているかのようだった。
「ブラジルってこんな環境で、日々こんな事が日常的に起こってるんですよ〜」って教育番組のドキメンタリックなモノとは違い、ノンフィクションながらも物語としてオチまでキッチリ面白い!
最初にあるシーンを見せて、過去の生い立ちからそこへ向かって行く見せ方も意外と凝ってたし、4人くらいに焦点を当て展開していく作りも飽きさせないのに一役買っている。これは評価が高いのにも頷ける!ってかこれがリアルなんだよな〜!
まさに悪魔の子!
基本は将来カメラマンを夢見る主人公:ブスカペの視点で進む。最初は主人公の兄貴の代からストーリーが展開して行きリオのその当時の実情を伝え、1つの時代が終わり主人公の代へと引き継がれる。
ポスター上部に移る子供が、後にリオを仕切るギャングのボスになりリトル・ゼと名前変えるリトル・ダイスというガキなんだけど、こいつが笑いながら大人を射殺してくシーンはゾッとした。もう悪魔の子やん!もう根っからのギャング感がハンパなくて。
成長して街に帰って来るんだけど、見るからにヤバい。「こつとは関わりたくねぇ...」、ここで役者が変わるんだけど、あの笑顔は引き継がれててナイスキャスティングだなと。まぁこいつも可哀想なヤツなんだけどね…
あとリトル・ゼコンビので優しいギャングのベネのキャラも良かったな、途中お洒落に目覚めるとか思春期だな。
子供が友達を... とか抗争だったり人をガンガン殺すシーンとか隠さずちゃんと見せてるので、そういうのが苦手な人はちょっとキツいかも。そこがこの映画の良さなんだけどね、監督わかってるなぁ! 埃臭く乾いたリアルな空気が画面を通して伝わって来る。
監督はフェルナンド・メイレレスという人で調べたら【ナイロビの蜂】とか【ブラインドネス】の監督なんだね。【ナイロビの蜂】は面白かったです!
まとめ
良かった点
- ノンフィクションで最後までキッチリ面白い!
- 悪魔のようなリトル・ダイス(リトル・ゼ)の存在
- 見せるとろこは見せる潔さとリアルな空気感
悪かった点
- そこまで無かったかな〜、ちょっと長かったくらいかな
評価:★★★★★ 最高!フォーー!130分あるんだけど、そこまで長さは意識せずに観れたかな。TSUTAYAに無くて諦めてた人、Huluの無料期間内で是非とも観て下さいな。
[ 予告編 ] 映画 City of God (シティオブゴッド予告編) - YouTube
関連&オススメ作品!
【エリート・スクワッド】
ブラジルの特殊部隊とギャングとの抗争を描く。これを観るとブラジルに行きたくなくなる...
【ナイロビの蜂】
あの絶望的などうしようもない怖さにようやく納得できた!妻の死の真相に迫る夫、とても切ない作品。
【ブラインドネス】
これも撮ってたのか〜!ある日失明する謎の感染症が蔓延するって設定のパンチほど面白くなかった気がする。謎に伊勢谷友介と木村佳乃も出演。今でこそ有名になったマーク・ラファロも出てたのね!
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