あらすじ:1984年、アップル社の新製品発表会本番を40分後に控え、スティーブ・ジョブズ(マイケル・ファスベンダー)は部下のアンディ(マイケル・スタールバーグ)ともめている。今回ジョブズはどうしてもMacintoshに「ハロー」とあいさつさせたかったが、当の主役は沈黙したままだ。マーケティング担当者のジョアンナ(ケイト・ウィンスレット)は諦めるよう説得するが……。(シネマトゥデイ)
製作国: アメリカ 上映時間:122分 製作年:2015年
キャスト:マイケル・ファスベンダー / ケイト・ウィンスレット / セス・ローゲン / ジェフ・ダニエルズ / マイケル・スタールバーグ / キャサリン・ウォーターストン / パーラ・ヘイニー=ジャーディン / セーラ・スヌーク 等
一本調子な会話劇に面食らう
日頃から仕事でMacを使ってて、携帯はiPhone、音楽プレーヤーはiPodと何気アップルの恩恵を受けているのと、それを次々世に発表して行ったスティーブ・ジョブズとはどんな人なのか?と差し当たりない興味で、マイケル・ファスベンダー主演、ダニー・ボイル監督作【スティーブ・ジョブズ】を観てきました。
結果見事にハマらなかった〜!
ぶっちゃけつまらない部類に入る程退屈でした。まだ体力のある時に行けば良かったなと後悔。
本作、ジョブズの半生を描くというよりかは、例えで言うと彼の人生のチャプター4・5・6をピックアップして、彼が世間から認められる前の燻ってる時代と、世間に認められた瞬間までを切り取って描いている。
なので彼と取り巻きのスタッフがバタバタしてる場面へいきなり放り込まれ、会話や画面から今がどんな状況か読み取っていく。なんとなく期待していたイケイケでiPodやiPhoneを出した時代のジョブズは残念ながら見れません、それよりももっと前の時代ですね。
で、中でもキツかったのが延々と続く『一本調子な会話劇』という造り。ホントに始めから終わりまでずーっと言い争い、テンポも変わらず、固有名詞、専門用語、人の名前とひたすらクチャクチャした会話を聞き続けるのは、スティーブ・ジョブズファンや、アップル信者じゃないとかなり堪えるんじゃないかな?
恐らくファンであれば、あの発表会の裏ではこんな事が話されてたのか!とかジョブズの半ば自己中的な頑なに自我をつき通そうとする人間性を味わえてアガるんだろうけど。
せめて映画的な流れの抑揚があればまだ良かったんだけど、実際のところ頭コックリしてる客も多かったですね。
仕掛けと試される集中力
あとは娘との確執の話しも、あまり過去を振り返らないでパッと渦中に入れられるので、感情移入もしにくいし、そこでの感動させようとする音楽も乗ってない人にとっては逆効果でしかない。娘は可愛いんだけど。
この映画ジョブズをあまり知らない人に、興味を持たす程の力は無かったですね。【ソーシャル・ネットワーク】ともまた違う質感だし、面白かった実在する or した人物の半生を見せた【ウルフ・オブ・ウォール・ストリート】とか【ザ・ウォーク】とも全然違うので、その辺りを求めて行くと面食らうかも。
あとは映画のもう1つの仕組みとして、映画に乗れない観客=スティーブ・ジョブズに乗れなかった負け組・敗者と同じ側の人間という感覚に陥る側面もあるので、ズルくて上手いなと。鑑賞直後「よく分からなかった」とか「面白くなかった」とちょっと言いにくい内容だ。
ジョブズの言い回しで面白い箇所はいくつかあるし、主演のマイケル・ファスベンダーを食うケイト・ウィンスレットの入り込んだ演技は良かったけど、こんなんならいかにも頭を使わずに観れる【Xミッション】の方が良かったな。
学生の頃、校長先生の長い話をちゃんと聞けなかった人はこの一定したテンションの全編会話劇映画はキツイと思いますね。それほど観客の集中力を必要とし試される映画でした。もし立ち観してたら貧血で早めにぶっ倒れるな…
まとめ
良かった点
- 初めてマイケル・ファスベンダーを劇場で観た
- ケイト・ウィンスレットのさり気なくグイグイな存在感
悪かった点
- 延々と続く一本調子な会話劇
- ファスベンダー演じるジョブズに魅力が無い
- 娘との確執問題が薄くて乗れない
- 全体的にコレが観たかったじゃない感
評価:★★ うーん、イマイチ...
この映画の内容より後の時代のジョブズを観たかったかな。とは言え別にアシュトン・カッチャー主演版の【スティーブ・ジョブズ】が観たくなるわけでもなく。悪い意味でお腹一杯ですね。最近仕事がバタバタ過ぎて先週観たのに全然更新出来なかった。。
[ 予告編 ] 映画『スティーブ・ジョブズ』 - YouTube
[ 映画館を探す ] 「スティーブ・ジョブズ」の映画館(上映館)を検索 - 映画.com
ダニー・ボイル監督作は【スラム・ドッグ・ミリオネア】【127時間】とかそもそも乗れてなくて、【トレインスポッティング】ももはやどんな作品か覚えてない。その中でも【トランス】【ザ・ビーチ】【普通じゃない】辺りは好きかな。
関連&オススメ作品!
2013年に公開されたアシュトン・カッチャー版の【スティーブ・ジョブズ】。特に惹かれないなぁ。そもそも今考えたらそこまでステーブ・ジョブズに興味が無かったのかも。
トランス
大好きなロザリオ・ドーソンがかなりフューチャーされた、映像の凝ったミステリー映画。エロめなドーソンが存分に味わえる!
夏に現実逃避をするにはもってこいの楽園映画。これ観るとちょっと羨ましいなと思ってしまう。離島に行きたい!
普通じゃない
誘拐犯と誘拐された女が共に逃げているうちに恋に落ちる変な映画。ユアン・マクレガーとキャメロン・ディアス主演。だいぶ昔に観たけどそこそこ良かった印象。また観たいな。
【アバウト映画公園のアーカイブ】はこちらから↓