
あらすじ:優秀なFBI捜査官のケイト(エミリー・ブラント)は、メキシコ麻薬カルテルの全滅を目的とした部隊に入り、特別捜査官(ジョシュ・ブローリン)のもとで極秘任務に就く。ケイトは早速、謎めいたコロンビア人(ベニチオ・デル・トロ)と共に国境付近の捜査を開始。人が次々と亡くなる現実を突きつけられたケイトは……。(シネマトゥデイ)
製作国:アメリカ 上映時間:121分 製作年:2015年
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 脚本:テイラー・シェリダン
キャスト:エミリー・ブラント / ベニチオ・デル・トロ / ジョシュ・ブローリン / ヴィクター・ガーバー / テッド: ジョン・バーンサル / ダニエル・カルーヤ / ジェフリー・ドノヴァン 等
なかなかの緊張感とスリル!
どれも好きな【灼熱の魂】【プリズナーズ】【複製された男】のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督最新作【ボーダーライン】を観てきました。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は『新作がマジに楽しみな監督』の1人ですね。観た感想は、
面白かったですね!
なかなかの緊張感とスリルを味わえました!ヒリヒリとする空気感の演出力〜!今までの作品ともまた質感の違う良作を生み出してくれました。と言うか完全に好みの映画。
メキシコの麻薬カルテル撲滅作戦に引き抜かれたエミリー・ブラント演じるFBIのケイト。普段いる環境とは異なるマジでヤバい土地と仲間含めヤバい連中達と相対し、秩序さえ怪しい見えないシステムの中に放り込まれ、目の前で起きてる事態にただただ翻弄される。
観客の価値観など置いてけぼりにする危険地域にエミリー・ブラント、ベニチオ・デル・トロ、ジョシュ・ブローリンのメイン3人のキャスティングがどハマりで、ちょっとした会話が現地の環境や人間関係・そいつ人柄などをリアルに伝える。
土臭くもロケーションがすごく美しくて、そのロケを活かした空撮も挟みつつ、見せる部分と見せない部分のメリハリ、緊迫度を際立たせる音楽の乗せ方、もちろんエグさとシーンの余韻含め全体的な質が高い。
暗視カメラ目線はちょっとベタで異質だったけど、ホント画の見せ方というか流れがスマートだなと思いました。
新社会人に観て欲しい

エミリー・ブラントは【オール・ユー・ニード・イズ・キル】で魅せた女戦士路線がこの作品では板に付いて、シャーリーズ・セロンよりも干物女度と現場にいそう度が高いので、なんとも女優として良い位置にいるなと。
ジョシュ・ブローリン演じるグレイヴァーも危険地域に従事して、やる事やってるベテラン感且つ食えないおやじキャラが似合ってたな。あと謎のコロンビア人を演じたべニチオ・デル・トロのスーツ姿からの銃を持つ姿のギャップね!OBみたいな雰囲気醸しやがって、バリバリ現役やないか!みたいな所も諸々楽しめました。
厳しい世界に入れられた新人が、スキルを積み酸いも甘いも経験してる諸先輩方に同行し過酷な時を過ごしその世界の在り方を学ぶって考えると、時期的にも新社会人に是非とも観て欲しい作品ですね。お前の価値観なんて通用しないよ!?ってことを暗に教えてくれます。厳しいっす。
雰囲気似たような作品で言うと、大きな悪のシステムに入り込んでしまったが故にアレされちゃうリドリー・スコット監督作【悪の法則】を連想しました。
あとは麻薬絡みとエグさなんかはシュワちゃん主演の【サボタージュ】とか、ベニチオ・デル・トロ出演のメキシコ麻薬ものって言ったら【トラフィック】ですかね。この辺が好きなら好きな作品だと思いますよ。
あと1つ言いたいのが日本版のポスターがダセェよ!なんでこんな事になった。作品の魅力を著しく削いでるなぁ。オリジナル版はカッコいいのにこれを活かさない意味が分からん。オリジナルはこちら↓
まとめ
良かった点
- なかなかの緊張感、それを際立たせる演出力
- メインキャスト3人がバランス含めどハマり
- 土臭くも美しいロケーション
- ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督ならではの容赦のなさ
悪かった点
- もうちょっとエミリー・ブラントの勇姿が見たかったな
- ポスターの劣化デザイン
評価:★★★★★ 最高!フォーー! 冒頭のおぞましい掴みと、中盤の国境での銃撃戦が観れただけでも満足ですね。あとベニチオ・デル・トロ好きな人は必見です!
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