読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

アバウト映画公園

"ほどほどの映画好き"アバウト男が最新作から旧作まで映画の感想をゆるめに書き綴る映画ブログ!たまに気になるドラマやおすすめ映画を紹介!基本大したことは書いてない。

【感想】サウスポー / ボクシング映画ではなく父親映画!+エミネムは関係ない件とタトゥーの意味!!!

f:id:tyler-7:20160605010628j:plain

あらすじ:怒りを力に変える過激な戦闘スタイルのボクサー、ビリー・ホープ(ジェイク・ギレンホール)は、試合にまつわるいざこざが原因で妻を亡くす。生きる気力をなくした彼は世界チャンピオンの座から転落し、まな娘とも離れ離れになってしまう。全てをなくしたビリーはアマチュアボクサーのトレーナーを務めるティック(フォレスト・ウィテカー)の協力を得て、栄光と娘の信頼を取り返すため再起を図る。(シネマトゥデイ)

 

製作国:アメリカ 上映時間:99分 製作年:2015年

監督・製作:アントワーン・フークア 脚本:カート・サッター

キャスト:ジェイク・ギレンホールフォレスト・ウィテカーレイチェル・マクアダムス / ウーナ・ローレンス / カーティス・“50 Cent”・ジャクソン / スカイラン・ブルックスナオミ・ハリス / ヴィクター・オルティス / ボー・ナップ / ミゲル・ゴメス / ドミニク・コロン / ホセ・カラバイヨ / リタ・オラ / セドリック・D・ジョーンズ / マルコム・M・メイズ / アーロン・クアトロッキ 等

 

実は父親映画!? &エミネムの件

プリズナーズ】【エベレスト3D】【ナイトクローラー】など多彩な役を演じ分けるノリにノってるカメレオン俳優のジェイク・ギレンホール主演、【トレーニング デイ】【イコライザー】のアントワーン・フークア監督最新作【サウスポー】を観て来ました。

本作の鑑賞の前に、だいぶ昔に観て忘れていた【トレーニング デイ】を再鑑賞して望みましたよ!本作感想は、

 

傑作とまでは行かないけど、それなりに楽しめました!

『格闘技映画』自体そこまで数は観てないけど、ボクシングや格闘技映画に求めるポイントを着実に押さえつつ、ちゃんとアントワーン・フークア流ボクシング映画になってました!

いや『ボクシング映画』って言ってるやん!?

と思った方、タイトルの『ボクシング映画ではなく親子映画』というのはちょっと言い過ぎで、この作品は『ボクシング映画』であり『父親映画』であり『再起をかける男映画』でもある。『シングルファーザー映画』でもあるか。

ただ個人的には『父親映画』の比重が多い作品に感じました。

f:id:tyler-7:20160605021308j:plain

感想を書く前に、ちょっと変わっている本作が作られた経緯から。

人気ラッパーのエミネム本人から、自身の波瀾万丈な人生をモチーフに、ラッパーとしてではなくボクサーに置き換えた映画を作ってくれ!との申し出に、監督と脚本家が乗って出来た映画みたいです。

詳しい情報はこちら ↓

http://music-book.jp/music/news/news/119488

観に行く前日にtwitter界隈で『エミネムの半生』みたいな情報がちょろっと耳に入ったので、エミネムに疎い自分としては「全然知らないしなぁ」と身構えて鑑賞したんだけど、

作品の内容とエミネムはもはや関係ないです!

この情報が変に出回ったせいでヤキモキしちゃったよ。エミネムの事はとりあえずシカトして何も考えず観れる作品なので安心してください。ただエミネムが提供した曲はカッコイイ!

寄り道しましたが、こっからが感想になります。

 

大きい妻の存在と喪失感

まず冒頭から流れるヒップホップのBGMに始まり、ビリーをセッティングするスタッフ&取り巻きのストリート感、彩度を落としめの硬質な画に、アントワーン・フークア監督のテイスト、代表作【トレーニング デイ】っぽさがちゃんと入ってるな〜と嬉しくなった。

 

本作、序盤しか登場しないビリーの妻モーリーンを演じたレイチェル・マクアダムスが最高の演技を見せてくれました!

旦那をわめいて応援するあびる優とは180度違い、黙って見守り時に冷静に的確なアドバイスをする、43戦無敗の旦那を持つマネージャー的な立場でもあり妻の顔と、家に帰れば親身に心配し夫を癒す女の顔。

しかも、彼女の見た目から伝わる情報も多い。濃いめのメイクにタイトなミニスカワンピース、太めのゴールドなチェーン諸々が、施設育ちの反動もあるのか夫が成功した事での分かりやすい成金感と、ストリート系におけるイケてる女感が上手く出ていた。夫とお揃いで首元に入るツバメのタトゥーもキュンとさせる。

美しさ・エロス含めて、短時間で観客を惹きつけたレイチェル・マクアダムスの存在感と説得力が、後々ビリーに起きる辛い展開と作品全体の彼女のいない喪失感を上手く引き立ててた。

f:id:tyler-7:20160605131840j:plain

妻の命を奪われ、名誉や財産・ひとり娘との生活さえも全て失って、奈落の底に落ちていく主人公ビリーが向き合う苦しみと同時に、監督が序盤に入れ込んだ「チャンプのバブルに群がるゴキブリ」の件や「お前のベルトも奥さんもいただく!」といった残酷的なセリフの回収によって、観ているこちら側まで苦しくなる。

 

ファイトスタイル=生き方

フォレスト・ウィテカー演じるコーチの元、ボクサーの再起をかけたトレーニングと、父親としての更生を、決して急がず交互に見せて行く。それだけの時間の積み重ねなければ中々人は変わらないってのもちゃんと伝わって来るし、見せ方がベテラン監督の余裕を感じさせる。

 

防御を知らず攻め一辺倒だったファイトスタイルを改めて、ディフェンスを駆使し着実にチャンスを狙うファイトスタイルへと。

ボクサーとしての『ファイトスタイル』と、1人の男としての『生き方』をリンクさせて見せ、一歩一歩努力して変わっていこうとするビリーの姿に思わず胸が熱くなった!

娘や死んだ妻のために生き方を改め『ボクサーとしての強さ』以上に『人間としての強さ』を学んだ男・父親のヒューマンドラマだった。

内心を語らせずに人間の変化をナチュラルに演じたジェイク・ギレンホール、今回も良かったよ!鍛え上げた肉体も言うこと無し。

f:id:tyler-7:20160605132114j:plain

試合も変にドラマチックに演出したりカット割りで誤魔化さず、割とテレビでボクシングを見てる画角で見せたり、観客側を手持ちカメラで見せたりとリアルな試合描写もストイックで良いと思う。対戦相手ミゲルのクソ野郎っぷりも、あ〜いう選手いそうすね。

 

ただ、ラストの感動に繋がるカタルシスの見せ方や、試合の実況がやけに映画として説明的だったりと、こうなればもっと感動するのに等、惜しいなと思うところもある。

とは言え、たった一発の銃弾でいとも簡単に大切な人が死んでしまう怖さとあのシーンの切なさ、その後のシャツに付いた乾いた血の色とか、アントワーン・フークア監督ならではのタッチだなと。

エミネム発案である意味『撮らされたようなボクシング映画』に、自分のテイストちゃんと入れ込み、胸熱な作品に仕上げた監督の手腕をボクサー改めて感じる一作でした。

 

まとめ

良かった点

悪かった点

  • 感動のカタルシス演出が惜しい
  • エミネム情報が少し混乱させる

評価:★★★★  結構良かったぜ!

Filmarksや他の人の感想で「ストーリーが王道過ぎ、新鮮味がない」との声もあるけど、僕は観ている間は話にガッツリのめり込んでいたので、特に気にならなかったかな。言われてみたら確かにそうだな...と思うくらいで。

もしかしたら、ボクシングや格闘技映画が好きでよく観てる人や、『ボクシング映画』を主体として観た人には物足らない作品かもしれません。

なので、普段あまり格闘技映画を観ない『ビギナー向け』の作品として是非オススメです!

[ 予告編 ]

[ 映画館を探す ] 「サウスポー」の映画館(上映館)を検索 - 映画.com

 

余談:ツバメのタトゥーの意味

f:id:tyler-7:20160605141901j:plain

ちょっと気になって調べてみました。

燕のデザインが持つ意味の一例として、家族や友達に対する愛情、忠誠心、希望、自由などが挙げられます。昔、船乗りの間では航海の経験を示すシンボルとしてツバメのタトゥーを入れる風習がありました。当時の航海は、非常に大きな危険を伴ったため、無事に戻って来られるようにと祈りをこめて、まずは航海に出る前に1つの燕のタトゥーを彫り、無事に戻って来れたらもう1つの燕を彫るというような風習もあったようです。 (Tihana Tattooより引用)

ビリーの名前にもあるホープ『希望』と、ボクシングの激しい試合から無事戻って来れるようにとの願いを込めたタトゥーを、夫婦お揃いで彫るとかカッコ良過ぎだろ!こういう細かいディテールにグッと来る。

いっそ作品のタイトルは『HOPE』でも良かったけどね。あとフォレスト・ウィテカーの特徴的な目の使い方とか絶妙だったな!

 

関連&オススメ作品!

トレーニング デイ

アントワーン・フークア監督の代表作。脚本は【スーサイド・スクワッド】の監督のデヴィッド・エアーが務めた。デンゼル・ワシントンが破天荒な麻薬捜査官を演じる。共演にイーサン・ホーク

f:id:tyler-7:20160605142433j:plain

 

ザ・ファイター

好きな実話ベースボクシング映画。ラストのカタルシス然り言うことなし!クリスチャン・ベイルマーク・ウォールバーグが兄弟役。クリスチャン・ベイルは役作りのために髪と歯を抜いた。

f:id:tyler-7:20160605233829j:plain

 

ウォーリアー

これでもかと美味しい要素で盛り上げる格闘技映画!【ザ・ファイター】と同じく兄弟を扱っていて、こちらは激しいバトルと繰り広げる。当ブログ2015年ベストの第4位の作品。

f:id:tyler-7:20160605233921j:plain

 

8 Mile

エミネムの件があったので、本作を観る前日にTSUTAYAに駆け込んだら見事借りられてました。。なので観れなかったんだけど【サウスポー】を観るにあたっては特に気にしなく良いですね。でも余力があれば今度観てみます!

f:id:tyler-7:20160605234036j:plain

 

にほんブログ村 映画ブログへ  1クリックが励みになります

【当ブログのオススメ記事まとめ】

記事が良かったらブックマークやシェアしてもらえると嬉しいです!