アバウト映画公園

"ほどほどの映画好き"アバウト男が最新作から旧作まで映画の感想をゆるめに書き綴る映画ブログ!たまに気になるドラマやおすすめ映画を紹介!基本大したことは書いてない。

まとめて映画感想!第18弾『セブンスコード』『なんちゃって家族』『サウルの息子』など6作品!

 

どうも、アバウト男です! 

今回は『まとめて映画感想』になります!ここ最近観た旧作がそこそこ溜まっているので、ここで1発ザッと備忘録として感想を書きました。今回は統一感のない6作品。

まとめて映画感想 第18弾!!!

 

Seventh Code

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あらすじ:秋子(前田敦子)は松永(鈴木亮平)という男性を追い掛け、ウラジオストクを訪れる。ようやく極東の街で念願の相手と再会を果たすものの、向こうは彼女のことなどきれいさっぱり忘れていた。ある日、斉藤(山本浩司)が経営する小さな食堂で働きながら松永の行方を探していた秋子のもとに、ようやく情報が入ってくる。(シネマトゥデイ)

 

製作国:日本 上映時間:60分 製作年:2013年

監督・脚本:黒沢清 企画:秋元康

キャスト:前田敦子 / 鈴木亮平 / アイシー / 山本浩司 等 

 

黒沢清監督が撮らされた、女優:前田敦子の資料映像!?

前田敦子の4thシングル『セブンスコード』のMVとして撮られたらしい映像作品【Seventh Code】。1本のショートフィルムとして観たら、いやMV云々を込みにしても、海外での撮影に相手の男は今をときめく鈴木亮平なのに、なんともインパクトが薄く、話の内容も特に何てことは無い。若干女優:前田敦子 × 映画監督:黒沢清のタッグにハードルを上げ過ぎた気もするが、ホントになんて事は無かった。

スタイルが良い訳でもなく美人でもない標準体型&顔の日本人女性がロシアのウラジオストクで彷徨っている姿を写し、周りの光景から浮いている『違和感』を、1人の女優が醸し出す雰囲気と勘違いしそうになるが、

人物に焦点を当てると、それこそ可もなく不可もなく前田敦子でしかない。終盤にお目見えする要のアクションも「頑張ってフリを覚えました」感が否めない。「ダンス覚えるのは慣れてるんで!」的な。

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「この作品を黒沢清が撮る意味あったのか?」と言われれば、ウラジオストクの景観を活かした引きのショットや、大広間の揺れるたくさんのカーテンとか、ぽいし良かったけど。芸能界の大御所の秋元康に頼まれれて仕方なく撮りましたみたいな気持ちが乗ってない感じもどことなく伝わって来る。

前田敦子演じるロシアまで男を追ってきた秋子は実は◯◯◯でしたって真相も、どこにでもいるような女が実は◯◯◯だった!なら分かるけど、メンヘラっぽい女が実は◯◯◯でしたって見え方なので、その前の異様な女ぶりの方が際立っちゃってその設定に驚きがない。
作品の終盤、役の衣装を着た前田敦子なのか秋子なのかイマイチ分からないスタンスで歌うMVシーンも、明かに今まで繰り広げてられていた作品の内容から浮いて蛇足にしか見えない。マジで関係無さすぎるだろ!

見終わると、業界内で配る女優:前田敦子の資料映像みたいな作品だなと思いました。【シン・ゴジラ】出演時も庵野さんにこれ送ってないかな?

評価:★★  うーん、イマイチ...

前田敦子主演【もらとりあむタマ子】が好きなだけに、本作で女優:前田敦子の印象を落としたくなかった… 結構監督との相性にもよりそうですね。

 

 

 

殺されたミンジュ

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あらすじ:ある晩、女子高生ミンジュはいかつい男たちに路地に追い込まれた揚げ句、テープで顔を覆われたまま無慈悲にも殺害される。彼女の死亡記事は新聞に掲載されることもなく、あっという間に忘れ去られたかのように見えた。だが事件から1年後、ミンジュの死の真相を探る謎の集団が現れ、7人の実行犯のうち1人の男(キム・ヨンミン)を誘拐する。(シネマトゥデイ)

 

製作国:韓国 上映時間:122分 製作年:2014年

監督・脚本・撮影・編集・製作総指揮:キム・ギドク

キャスト:マ・ドンソク / キム・ヨンミン / イ・イギョン / チョ・ドンイン / テ・オ / アン・ジヘ / チョ・ジェリョン / キム・ジュンギ 等 

 

これは面白くなかったな…

女子高生を殺した男達を一人一人とっ捕まえて、尋問と拷問を繰り返す私刑を実行するビジランテ部隊。この設定自体は好きでいかにも面白くなりそうだし、キム・ギドクのエグさに合いそうなんだけど。。

まず冒頭からこの部隊のグズグズさが目に見えてイライラしてしまう、口答え&仲間割れ。さして覚悟もない一般人の集まりなので仕方は無いけど… 冒頭からこの有り様なのか?

【嘆きのピエタ】では引きずられ、【メビウス】ではチ◯ポ切断など『痛』描写が印象深いキム・ギドクなんだけど、今作の拷問がヌルい!

そこでビジランテ部隊が「こんなんやり過ぎだろ!やっぱ止めよう!」と内部分裂する流れがピンと来ず、なんだかな〜と思ってしまう。これキム・ギドク作品よね?

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他にも、ビジランテ部隊が警察・軍隊・ヤクザなどコスプレ的な外見や部屋の内装をいちいち変えるのもよく分からない。レパートリーは多くて2つあれば事足りるだろ、謎の予算と労力。

部下は理由も聞かず上司の命令には一切逆らえないみたいな鬼体育会系の『韓国社会の闇』みたいなものを表しているんだろうけど、キーとなる女子高生殺しのザックリな見せ方や、拷問される連中の繋がりや実態もハッキリしないので、ピンと来ない。

人間ドラマや後味の悪いラストに至るまで、全てが満遍なく中途半端でした。

評価:★★  うーん、イマイチ...

これが劇場公開されてたってことが凄いな… もっと他に公開する作品あるって!これはマジでDVDスルーでいい。

 

 

SPY TIME スパイ・タイム

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あらすじ:ごく普通の人生を送ってきた警備員のアドルフォ(キム・グティエレス)は、ある日突然凶悪犯バスケス(カルロス・アレセス)の標的になる。実は彼の父親アナクレト(イマノル・アリアス)の真の姿はスパイで、以前バスケスを刑務所送りにした張本人だった。バスケスはリベンジを果たすべく刑務所を脱走し、アドルフォに狙いを定める。(シネマトゥデイ)

 

製作国:スペイン 上映時間:98分 製作年:2015年

監督:ハビエル・ルイス・カルデラ

キャスト:イマノル・アリアス / キム・グティエレス / ベルト・ロメロ / アレサンドラ・ヒメレス / カルロス・アレセス 等 

 

スパイ映画を小馬鹿にし、浅いオマージュ入りスペイン産スパイコメディ!

強い親父の息子が狙われる【ラン・オールナイト】的なテイストと、息子の秘めてたポテンシャルが引き出される【エージェント・ウルトラ】的なテイストを足して、監督のドギツくて歪なセンスで割ったようなスペイン産スパイ・コメディ。

スパイ映画として観ると展開的になんとも都合が良かったり甘めで、コメディ映画にしては笑いのツボが浅いというか感性がちょっとおかしくて。

父親が敏腕ベテラン・スパイである事を知らなかった息子が、危機的状況に直面し父親譲りの身体能力を発揮する…っていう設定としては面白くなりそうなのに、【殺さられたミンジュ】同様に諸々が中途半端で、突出して際立った売りが特にない。唯一、牛のアソコからアレを取り出すシーンくらいかな。

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ライトに楽しめるテイストではあるものの、憤慨モノというか個人的にギョッとする描写がいくつかあって。

無闇に犬を爆死させる件・ババアのひき逃げ話をヘラヘラしながら話す件・特に広がらないヒロインの片目潰しの件など、「そりゃねぇだろ…!?」と思わず引いちゃう描写がチラホラ。

それをその他の笑いと一緒くたに並べていて「いやいやいや、面白くないから」と、それが無かったらまだマシだったけど。この辺の感性はスペイン産?だからか監督の個人時センス?かは分からないけど、ハマらなかったですね。

評価:★★  うーん、イマイチ...

もしかしたら新しいスパイ映画シリーズとしと続編を考えてるのかもしれないけど、この出来だと話題になる事もなく自然と埋もれて行っちゃいそうですね。

 

 

リザとキツネと恋する死者たち 

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あらすじ:1970年代のブダペストで、リザ(モーニカ・ヴァルシャイ)は日本大使未亡人宅で住み込みの看護人として働いていた。その家には彼女にしか見えないゴーストのトミー谷(デヴィッド・サクライ)がいて、お得意の昭和歌謡でリザを励ましてくれるのだった。30歳の誕生日にリザは外出し、いそいそとハンバーガー店に向かうが……。(シネマトゥデイ)

 

製作国:ハンガリー 上映時間:98分 製作年:2014年

監督・脚本:ウッイ・メーサーロシュ・カーロイ

キャスト:モーニカ・ヴァルシャイ / デヴィッド・サクライ / ゾルターン・シュミエド / サボルチ・ベデ・ファゼカシュ / ガーボル・レヴィツキ 等 

 

なんとも不思議でヘンテコな作品!

まずアートワークから感じるような、2人の男女が織り成す『優しいほっこり映画』みたいなモノではなかったです。思っていたのとは違うなんてことは全然良くて、それが面白ければ全く問題はない!なんだけど蓋を開けてみたら、なんともヘンテコな映画でした。

トミー谷という日本人歌手に憑かれた、小説のような恋愛に憧れる30歳の女リザの『運命の人』探しの話だ。しかしリザと良い感じになる男はみんな謎の死を遂げてしまう。果たしてまともな恋はやって来るのか〜?

リザの彼氏候補となる男が次々と現れ、登場と共に【ファイナル・デスティネーション】ばりな死亡フラグが立つ。その死ぬと分かっている男達とリザのやり取りや男達の死に方がいたって薄くて地味で、終盤まで流れ作業のように繰り返されるだけなのでマンネリ&退屈。というかそもそもリザに恋愛する気があるようには見えない。

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話の合間、思い出したかのようにトミー谷が歌謡曲を歌うんだけど、日本語とハンガリー語を混ぜてるのか?とても聴きづらい。

序盤で早々トミー谷のキャラとしての『立ち位置』をハッキリさせちゃうので、その辺りのハラハラも無く、やりたり事は分かるけど見せ方が全体的に上手くなかったかな。肝心なところで日本語の台詞が出てくるんだけど、それがあまりにも片言過ぎて笑ってしまったり。

監督が「日本文化に感化されました〜」くらいの軽めのノリで作っているファンタジー。リザ役の女性も全然チャーミングじゃない。

評価:★★  うーん、イマイチ...

世間的な評価はそこそこなので、ハマる人はハマるみたいですね。個人的には退屈過ぎた。

 

 

なんちゃって家族

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あらすじ:麻薬密売人デヴィッド(ジェイソン・サダイキス)はマリファナと金を奪われ、その穴を埋めるためにメキシコから麻薬を運ぶことに。隠れて麻薬を運ぼうと策を講じたデヴィッドは、家族旅行に見せ掛けることを思い付く。元ストリッパーのローズ(ジェニファー・アニストン)、童貞の青年ケニー(ウィル・ポールター)、万引き常習犯ケイシー(エマ・ロバーツ)と共にキャンピングカーでメキシコへ向かう。(シネマトゥデイ)

 

製作国:アメリカ 上映時間:109分 製作年:2013年

監督:ローマン・マーシャル・サーバー 脚本:ショーン・アンダーソン / ジョン・モリス

キャスト:ジェニファー・アニストン / ジェイソン・サダイキス / エマ・ロバーツ / ニック・オファーマン / キャスリン・ハーン / エド・ヘルムズ / ウィル・ポールター / モリー・クイン 等

 

ここ最近観たコメディ映画の傑作【パパVS新しいパパ】が最高だったので、その監督が脚本で参加してる【なんちゃって家族】を鑑賞。

いやー楽しかった!!!

セコい麻薬の売人デヴィッドは、自らのミスを挽回するため元締めの提案でメキシコから麻薬を密売する事になる。国境を通るのに、キャンピングカーで旅をする家族なら怪しまれずにイケると踏み、即席の擬似家族を作りメキシコに上陸する。

序盤のテンポはあまり良く無いものの、中盤、同じキャンピングカー家族と訳あって一夜を過すシークエンスからエンジンが掛かり始めた。

そこでの家族対抗『絵を描いてそれが何か当てるクイズゲーム』シーンでは最高過ぎて泣いた!ド下ネタに図らずも涙が出るほど笑ってしまった。その流れから童貞のキスの練習の下りまでマジでナイスです!

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疑似家族が本当の家族のようになって行くホッコリする展開に【パパVS新しいパパ】でも冴えたちゃんとした『前フリ』が一番良いシーンで効いて、そこに【ミッドナイトクロス】オマージュが乗るベタな演出もそれはそれで良し。

父役ジェイソン・サダイキスの大黒柱的な安定感、母役ジェニファー・アニンストンのここぞと言う時に強みが出る渾身のストリップ、姉役エマ・ロバーツの年頃のワガママキャラに、弟役ウィル・ポールターの童貞ぽさ全開のきょどり演技など、意外にも次第に様になる疑似家族を構成する赤の他人4人。それぞれ1人だとパンチが無くても、この4人のチグハグで妙なバランスが次第に愛おしくなる。

評価:★★★★  結構良かったぜ!

あのクイズシーンは何杯かおかわり出来る。また彼らに会いたい!続編やって欲しいなぁ。出し尽くした感もあるけど。

 

 

サウルの息子

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あらすじ:1944年10月、ハンガリー系ユダヤ人のサウル(ルーリグ・ゲーザ)は、アウシュビッツ=ビルケナウ収容所でナチスから特殊部隊“ゾンダーコマンド”に選抜され、次々と到着する同胞たちの死体処理の仕事に就いていた。ある日、ガス室で息子らしき少年を発見した彼は、直後に殺されてしまったその少年の弔いをしようとするが……。(シネマトゥデイ)

 

製作国:ハンガリー 上映時間:107分 製作年:2015年

監督・脚本:ネメシュ・ラースロー

キャスト:ルーリグ・ゲーザ / モルナール・レヴェンテ / ユルス・レチン / トッド・シャルモン / ジョーテール・シャーンドル 等

 

希望の余地のないタブーに踏み込む!

評判の良いホロコーストもの。アウシュビッツで働くゾンダーコマンドなる、後に殺されるまで同じユダヤ人殺しの仕事に従事する特殊部隊で働く男の物語。

ほぼ正方形に近い画角で切り取られた枠がサウルの顔を追う。顔や後頭部の両脇から覗くアウシュビッツの壮絶で悲惨な光景。ボケ具合がサウルの絶望を通り越して心が病んだ視界の表現でもあり、信じられない事実を直視させるには余りある制作者の想いや、世間的なタブー感を孕む。

そのフレッシュな映像と臨場感に驚愕するも、次第に慣れていってしまうのが怖い。裸の男女が家畜みたいに部屋に入れられ苦痛の中死んでいく、それをゾンダー・コマンドは淡々と片付けていく。その作業も殺す人が多すぎて追いつかず、同じ人間を雑に捨てるように外で焼き殺しまくる。

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ただ、息子かどうかも定かじゃない死体をちゃんと弔いたいがために無茶し奮闘し続けるサウルに、ちょっとイラついちゃう自分もいて、それは彼の行動に感情移入しにくい導入の呆気なさにあると思う。

それと同時に、サウルがその弔いに異常に縋るしか無いような頭イカれる緊迫さと過酷さがその地獄みたいな場所にはあったんだなと思うとゾッとする。

評価:★★★★  結構良かったぜ!

ホロコーストものは全然好んで見ないんだけど一昨年観た【縞模様のパジャマの少年】も同じくズシンと来た、あっちは余韻に意識がいってるけど。本作とセットで観ても良いかも。あそこにもゾンダーコマンドはいたのかな。

 

 

この中でのオススメ/好き順はこちら!

  1. なんちゃって家族
  2. サウルの息子
  3. SPY TIME スパイ・タイム
  4. Seventh Cord
  5. リザとキツネと恋する死者たち
  6. 殺されたミンジュ

 

まさかの【なんちゃって家族】が1位、前評判の良さも納得な面白さでしたね!家族では決して観れないけど、友達同士で観るにはちょうどいい作品です。【サウルの息子】も衝撃的な映画でした。サウルにイラッとしてしまったので惜しくも2位ですね。

3〜6位の4作品は特にオススメはしません。4位の【Seventh Cord】は「これはどうなっていくんだ...?」的な吸引力はやたらあったな。その先の面白さはまた別の話だけど。

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