あらすじ:コロンビア大学の物理学者エリン(クリステン・ウィグ)は、旧友アビー(メリッサ・マッカーシー)が自分と共同発表した幽霊研究本を承諾もなく電子書籍化しているのを発見。憤慨して彼女の勤める大学向かうが、なぜか一緒に幽霊騒動の起きた屋敷を調査する羽目に。そこで初めて幽霊に遭遇したエリンは、アビーとその相棒ホルツマン(ケイト・マッキノン)と共に喜ぶものの、それぞれ大学を解雇されてしまう。行き場をなくすも幽霊の存在を確信した三人は、超常現象の調査会社を立ち上げるが……。(シネマトゥデイ)
製作国:アメリカ 上映時間:115分 製作年:2016年
監督・共同脚本・製作総指揮:ポール・フェイグ 共同脚本:ケイティ・ディッポルド
キャスト:クリステン・ウィグ / メリッサ・マッカーシー / ケイト・マッキノン / レスリー・ジョーンズ / クリス・ヘムズワース 等
現代版ゴーストバスターズ誕生!
twitterでは【キングスマン】ばりにお洒落で紳士な監督と話題になってるポール・フェイグ監督の過去作【SPY/スパイ】のGOODな出来から即鑑賞を決めた新作、女版【ゴーストバスターズ】(2016)を先行上映で観て来ました。
結末などのネタバレはしてませんが、中身にはそこそこ触れた感想になります。
予告とかから期待するくらいには、ちゃんと面白かった!!
そこまで細かくは覚えてないけど物語の何となくの流れ含めオリジナル版(1作目)のリスペクト愛が感じられる安定感のあるリブートシリーズの一作目という印象。
人物配置とかもオリジナル版(1984)と似てて、単純に男女を入れ替え、当時に比べて格段に進歩したVFXや3Dなどの映像技術を駆使し、ちゃんと『現代版ゴーストバスターズ』を観たなって感じがした。
地味な印象のあるオリジナル版から、今回は監督の得意とするコメディエンヌでバスターズのメンツを固め、分かりやすくコメディなノリで気楽に観れるのでデートムービーとしてオススメですね。
魅力を爆発させたケイト・マッキノン演じるホルツマン!
バスターズの中でもお気に入りなのが、ケイト・マッキノンの演じる金髪メカニックのホルツマン。メカニックキャラとして、オリジナル版同様メガネキャラ(ホルツマンはサングラス)は踏襲しつつ、一番意識されてたのは【バック・トゥ・ザ・フューチャー】に出てくる科学者であり発明家のドクですね。
どことなく漂うマッドサイエンティスト感、目をグッと見開くなどの表情やリアクション、ゴーグル&丈の長い上着など、どことなくドクを彷彿とさせ、佇まいやひょうきんな一面・髪型含め彼女のキャラがかなりツボでした。
逐一動向が気になってしまうホルツマンを途中から勝手にドクの孫娘と設定して観てました。あのDNAが引き継がれてるな〜とか、おじいちゃんソックリやんとか。
ホルツマンは武器などのガジェット開発のメカニックで、作った武器を仲間に試させニヤニヤするタイプで、自分で作ってるだけあって一番武器の扱い方を熟知している。
故にラストのゴースト達とのバトルで見せる戦闘(修羅)モードのホルツマンの姿にはテンション上がりました!カッケーーー!!!ホルツねぇさん!
アビーを介して知り合った事実上の主人公クリステン・ウィグ演じるエリンとのやり取りもなぜかニンマリしてしまう、ぎこちなくもちょうどイイ距離感が何とも言えない。
長い髪を下ろした普段のケイト・マッキノンはスカーレット・ヨハンソンの再現VTRに起用されそうなルックスにLiLiCoを足したような雰囲気で、特に惹かれないんだけど、
本作のホルツマンの掻き上げたようなヘアスタイルは彼女の強めの顔ともバランスが良くて、そのぱっと見の外見に合わせた役作りも凄く上手かったなと。きっとケイト・マッキノンに心奪われる人続出でしょうね!
↑ 彼女の画像探してたら、すでにスカーレット・ヨハンソンをパロってました。この眼圧w
他に好きなところ
他には、ゴースト自体だったりゴーストの捉えるレーザーなどの、オレンジ・青・グリーンのビビッドで発光した色使いは個人的に好きでした。ラストのクライマックスは発光のオンパレード!画的楽しかった。
夜がちゃんと夜として黒の色が締まってコントラストが効いる分、発光の色がより引き立ってました。
それに加えて、対ゴースト用のガジェットの豊富さも嬉しい。背中に背負うオーソドックスなタイプのレーザー放出機(プロトンパック)に始まり、レーザー弾を放つ手につけるグローブタイプのもの・ゴーストを吸い込んで粉々のチップにする小型の粉砕機・手榴弾タイプのものまで。各キャラに割り当てられたガジェットのコンビネーションなんかも見られたので面白かったな。
こういうのがあると続編はどんなのが観れるのかな?と楽しみになるんだよね。
あと、ゴーストの存在にも結構焦点が当たってて良かったな。そこにいる理由から、人は人の姿のままゴーストになってて、悪魔みたなやつはガーゴイルっぽく、フィアンセとイチャつきながら車を乗り回してたおなじみの緑のアイツは何のゴーストだよ?!とふと思わせる新鮮さもあって。
観終わってから調べたらどうやらジャガイモの霊らしい。アグリー・リトル・スパッドっていう名前も付いてた。コイツの姿が見れて少しホッとした。
巨大なバルーンゴーストのデザインも程よくファンタジーで、その辺の洒落たセンスも好き。
コメディエンヌによるアンサンブルもそれなりに良く、そこにかなり美味しい役のクリス・ヘムズワースの自由奔放で天然キャラもパンチとして効いているし、後から合流するレスリー・ジョーンズ演じる黒人のパティの存在も、ゴーストを唯一まともに怖がる一般人としてバスターズのバランスを取ってたなと。
アトラクション感覚の3Dも上手く作品の内容にマッチしてましたね!観るなら3Dがオススメ!
ちょっと残念だったところ
コメディエンヌを集めた結果、肝心の『笑い』を誰がどとこで出すかが難しくなってしまったのか?中盤から『笑い』をクリス・エムズワース演じるケヴィンに担わせ過ぎだなぁと思ったり。
彼がおちゃらけるのはそりゃ面白いし、便利で扱いやすいキャラだけど、せっかく魅力的な女性を揃えたんだからもっとそっちのやり取りで笑いを取って欲しかったな。ケヴィンの目立ち方が若干クドく感じた。
あと「男はどいつもこいつも頼りないから、私らがやったる!」的な、男がとことんポンコツで鈍いって作風はそれはそれで良いけど、
バスターズのメンツが女性に変わったことでの特別な物語の展開や描写があまりなかったのは残念かな。
女性あるあるや女子会的&オバさん的なやり取り、ゴーストを何かの弊害(メタファー)に置き換えて見せてそれを最終的にやっつける!とか、少し何かあっても良かったかな。
エリンとアビーの長らく会ってなかった学生時代の面影やノリを取り戻す『女の友情』は微笑ましいし、年増なエリンが若いケヴィンに色目つかって1人積極的になる辺りは面白くて、そういうところをもっと観たかった。ビンタで乗り移られたゴーストを追い出すくだりも、もっと何発もやってイイし!
ケヴィンの若くて美人のアホな彼女が事務所に遊びに来て、エリンがやきもきする的な展開があっても面白そうだな〜とか、大いに色々広げられるポテンシャルを秘めたリブート作でした!続編希望!ホルツマンにまた会いたい!
まとめ
良かった点
- 現代版のゴーストバスターズとしての安定感あるハズさないリブート
- ケイト・マッキノン演じるホルツマンの卓越した魅力
- ゴーストの見せ方&ガジェットの豊富さ&アトラクション的な3D効果
- 美味しい役クリス・ヘムズワースの新境地
悪かった点
- リブートとして「これはフレッシュだ!」ってポイントがあまり感じられなかった
- バスターズが女性なった事での特別な展開がもう少し欲しかった
- クリス・ヘムズワースが美味しくて便利な役なだけに、そっちに逃げちゃった印象もある
評価:★★★★ 結構良かったぜ!
あくまでも【ゴーストバスターズ3】では無く仕切り直しのリブートなので過去作を観てなくても十分楽しめる一作です。
もちろんオリジナル版のキャストがカメオ出演しているので、過去作をチェックすればよりグッと来るんじゃないかな。
基本、雰囲気ある年寄りが出てきたら大体カメオ出演だと思ってもらって大丈夫!
欲を言えばタイトルをオリジナル版と同じ【ゴーストバスターズ】にして欲しくなかったな。言う時紛らわしい!
[ 予告編 ]
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関連&オススメ作品!
ゴーストバスターズ (1984)
細かいオマージュ元を探したり、また観直したくなる。
バック・トゥ・ザ・フューチャー
最近1作目・2作目と観たのもありホルツマンから漂うドクの雰囲気にグッと来ちゃいました。
SPY/スパイ
ポール・フェイグ監督が送るスパイコメディ。アビーを演じたメリッサ・マッカーシー主演の良作!