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アバウト映画公園

"ほどほどの映画好き"アバウト男が最新作から旧作まで映画の感想をゆるめに書き綴る映画ブログ!たまに気になるドラマやおすすめ映画を紹介!

【感想】グッバイ、サマー / 必然の出会いと経験が少年を変える!鉄腕DASHを感じる青春ロードムービー!

洋画 【カ行】 2016:劇場鑑賞 洋画 評価:★★★

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あらすじ:見た目が女の子っぽく、級友にチビとからかわれる14歳のダニエル(アンジュ・ダルジャン)は、悶々とした日々を過ごしていた。ある日、目立ちたがり屋で機械いじりが趣味のテオ(テオフィル・バケ)が転校してくると、周囲から浮いた存在の二人は意気投合する。うんざりするような日常から抜け出そうと、彼らはスクラップを集めて作った“動くログハウス”で夏休みに旅に出る。(シネマトゥデイ)

 

製作国:フランス 上映時間:104分 製作年:2015年

監督・脚本:ミシェル・ゴンドリー

キャスト: アンジュ・ダルジャン / テオフィル・バケ / ディアーヌ・ベニエ / オドレイ・トトゥ / ヴァンサン・ラムルー / アガット・ペニー / ダグラス・ブロッセ / シャルル・レイモン / フェルディナン・ルー=バルマ / マルク・ドラリュ / エリー・ペン 等

 

一夏の出会いと経験が少年を変える!

ミシェル・ゴンドリーが送る自伝的青春ロードムービー【グッバイサマー】。ミシェル・ゴンドリー監督作は【エターナル・サンシャイン】と【僕らのミライへ逆回転】をだいぶ前に観て、もうどんなんだったかも忘れちゃったくらいのスタンスなんだけど、見かけた予告の『良さげ感』に惹かれて観てきました。薄くネタバレしてます。感想は、

 

悪くは無い!むしろ良い!いや結構マッタリ過ぎか!?むしろそれが心地良いラインなのかも!?

と、軽く自問自答してしまうスコーン!とした『抜け切らなさ』が多少ある、個人的には腹八分目狙いの結果腹七分目といったまぁまぁな印象の作品でした。

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女の子に間違われる小柄なダニエルと、目立ちたがりで変わり者のテオ。彼らはそれぞれ煮え切らない家庭環境や学校での立場にどこか通じるものがあって意気投合。夏休みにスクラップから組み立てた『動くログハウス』に乗りこみ旅に繰り出す。
『ミシェル・ゴンドリーの作風=トリッキー且つ不思議な映像表現』という漠然としたイメージがあるんだけど、本作はそういうタッチは打ち出さず、ダニエルとテオと時間を共にするように、2人に寄り添うように丹念に彼らの行動を映していた。

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本作は、映像表現で魅せるというよりはわりと真っ当に『自伝=自分が生きて経験したことや思った事』をシンプルに描きたいんだなと監督の意図が伝わって来る作りになっていた。それこそミシェル・ゴンドリーがトリッキーな映像表現を覚える前の初心に帰るような飾りっ気のなさというか。
工作をするようなノリのDIY精神と14歳の浮き足立った妙なバイタリティと好奇心をエンジンに『成長』への物語を進めて行く。

 

思春期の始まりを思い起こさせるダニエル

ダニエルが自ら女性の裸の絵を描いてそれを見ながらシコるシーンが印象的で笑えた。画家を目指してるだけに想像力豊かなんだろう。その絵を何枚もベッドの下に忍ばせて…

ダニエルと同い年の頃、自分も父親が読み終えたスポーツ紙や週刊誌のエロコーナーの写真を切り取って集め、机の引き出しに忍ばせてたなぁ… なんで記憶を思い起こさせるなよ!まぁ誰にでも大なり小なり似たような経験はあると思うけどw

当時の1番親に『性的』な事を触れられたくない時期の空気が上手く出ていた。まだダニエルは母親がオープンに受け入れてくれるだけマシかな?

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↑ 手前がダニエル/奥がテオ

パンクにハマっている兄貴の存在も良くて、思春期の兄の『反抗』イズムがパンク(バンド演奏)だとするなら、それに対しダニエルはテオと一緒に自作の車で旅に出るってのが『反抗』で、彼なりに選んでスタートを切った瞬間とその流れがさりげなくも良かった。

後半、ダニエルを演じたアンジュ・ダルジャンくんのマッサージ店での体当たり?演技も必見です!間違いなく笑える。

 

鉄腕DASHを感じるテオ

マイケル・ジャクソンのスリラーの時の衣装に似たジャケットを愛用しているテオもテオで、浮世離れした良いキャラだった。

自作の改造チャリに、目を輝かせながら使えなくなったエンジンを修理するシーン然り、最近観た【ゴーストバスターズ】のホルツマンにも通じるひょうきんな少年。

修理してエンジンを蘇らすくだりは最近ハマってる『鉄腕DASH』を思い出したりもして個人的にはツボでした。彼は一人TOKIOですね。無人島を開拓するパワーを持ってるね!

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テオはダニエルの『絵のセンス』や『個性がない事を悩む』個性を感じ取っていたり、ダニエルの変わった入眠方を受け止めてくれたり、一歩ダニエルより大人びた、とにかく良いヤツでした。

ひとつ、ダニエルが開いた誰も来ない個展でのテオのパントマイム的振る舞いは、ちょっとイタいなと思ったけどね。てか仲のいい女の子:ローラはせめて個展に行ってやれよ!

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その人にその時必要だった人

話としては破綻しちゃうけど、『テオなんて少年はハナからいなかった』って見方をするのもそれはそれで面白いかもな〜と思ったり。

テオはダニエルに足らない要素を持った、ダニエルが作り出した架空の少年(自分の中にある無い物ねだりの憧れの存在)。デヴィッド・フィンチャーの代表作的なアレですよね。その存在と共に旅をして『成長』と共に自分の中から消化され、いなくなって行くような。

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その設定はさすがに無理があるだけど、真面目な方で考えると。人との出会いと別れって『その人にその時必要だから、その人と出会わせる』みたいな事を以前どこかで聞いたことがあって、その人の影響で何かを学んだり・導かれたり。その『使命』が果たされると自然と別れが来て自分の元から去って行ってしまう。

男女の関係もそうだし、ツルむ友達が変わって行くことなんかにも言える。ダニエルにとってテオはそんな存在だったんじゃなかな?14歳の夏にダニエルが一皮剥けるのに必要な存在として引き合わせた人。テオにとってもそうで。そんな切なさと哀愁も魅力の1つですね。

別の映画だけど【リップヴァンウィンクルの花嫁】の3人の関係性もそうなのかな?

 

フランスののどかな風景、クスッとさせる優しいユーモアに、子供故の無鉄砲なドタバタ劇も全部引っくるめてそれなりに楽しめました。あんまり新鮮味は感じなかったけど、第三者目線で終わったあのラストが映画的に一番好きなシーンかな。

 

まとめ

良かった点

  • 少年2人のマッタリとしたロードムービーの空気感
  • 『動くログハウス』の見た目の可愛さと少年との相性
  • 少年2人のキャラとその関係性
  • フランス映画なのにぜんぜん眠くならなかった!

悪かった点

  • 『動くログハウス』って点以外は取り立てて新鮮味が無い
  • あともう1つ「これ!」と思うグッと来る要素があると良かった

評価:★★★  普通に楽しめました。

4点手前の3点って感じです。年齢的な振り幅はあるけど、最近【シング・ストリート 未来へのうた】【DOPE/ドープ!!】【ゾンビーワールドへようこそ】【ぼくとアールと彼女のさよなら】【アメリカン・スリープオーバー】【君の名は。】などの新作・旧作含め良さげな『青春モノ』が続いちゃったので、印象としてはちょっと弱めです。

全然オススメは出来るんだけどね!というか観て損したってことにはならなそうな安定感&余韻のある作品だと思います。

[ 予告編 ]

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2人が拗らせたまま成長してたらこんな感じになってたかも?!

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