どうも、アバウト男です!
TBSで火曜 22:00〜放送の【逃げるは恥だが役に立つ】通称【逃げ恥】の第4話!もうさすがに4話目ともなると、観てる人と観てない人にハッキリと分かれるよね。 今回はガッツリとネタバレありの感想になります!
おさらい用感想まとめ
まず今回からドラマに合わせ星野源演じる『津崎』の事を『平匡』と名前で表記します。
原点回帰の第4話!『笑い』を回復!
前回の演出家が変わった第3話は、個人的には満足できずに結構貶したんですよね。『普通のドラマっぽい』とか『笑いの要素がスベってる』とかグチグチと。ただ今回第4話の感想は、
面白かったじゃないか!!!
さすがに1・2話ほど『すこぶる面白い』レベルには達してなかったけど、今回は前回の出来のイマイチさを製作陣側も感じ取ったのか、第1話に原点回帰した部分が垣間見れた。
例えば『情熱大陸』のパロディに、みくりの英語の文字がプリントされているエプロンのデザインは1話目を意識していて、今回恋愛のモヤモヤ要素は入れつつ、そっちに偏らずに『笑い』の要素を前回よりも手数多く入れてるように感じた。
冒頭の風見への枝豆飛ばし、『シェア』という言葉に過剰反応して醤油の瓶を2度倒すくだり、みくりのハグしたい発言からの平匡の童貞リアクション、トレンディドラマ風スロー演出からのユーミンの『BLIZZARD』を小馬鹿にしたような曲の使い方&前回からの被せ、勘の良い沼田の勘がおもくそ外れるくだり、藤井隆の『ちょこっとパーマ』などなど。
一番好きだったのは、真野ちゃんが夫の浮気の言い訳をドヤ顔で真似した後の、赤ちゃんの号泣シーンには笑わされた。と言った具合に、
結構笑いどころを押さえてくれてました!
今回の第4話は、第1・2話と第3話の間を取ったような程よく中和されたバランスの良い回だった。
ただ一つ!チアガールの格好をした小さなガッキーの2度に渡って登場するシーンは、『男ウケ』を狙い過ぎ且つあざとくて気持ち悪かった!なんの脈略もなく唐突に登場するチアガール演出は、完全にオヤジのセンスだよな。絶妙にチアガールの服の色もダサくて。
全然面白くないし男でもグッと来ない。「チアガール姿のガッキー出しとけば男は喜ぶっしょ!?」的なマジで何も考えてない浅はかな演出が異常にイラッとしてしまった。
第1話に出たノースリーブ姿のガッキーの足元にも及ばないですね。男がグッと来るポイントってそういう事じゃないから。
【追記】チアの件コメントで指摘いただきました。チアのくだりは原作にあるシーンらしいです。失礼しました。
ただ、それ込みでも安いフォントと、チビ表現にありがちな声を変える演出には可愛さを感じられず寧ろイラっと来てしまったので、見せ方をもう少し工夫して欲しかったな。ガッキーのポテンシャルならもっと可愛く見せられただろ〜!
確かにドラマが面白すぎて原作漫画の存在を忘れてたな。あのチアの服の色も原作通りなのかな?今度漫画読んでみよう。
謎の『エヴァ』+『何者』の掛け合わせ!
その他に面白かったのは、謎に『エヴァンゲリオン』と映画【何者】を掛け合わせて見せてきた、みくりの恋愛トラウマ回想シーンだ。
5年前の大学時代、みくりの1つ上の彼氏シンジくん(碇シンジ的な)は就活で悪戦苦闘していた。『エヴァ』のあの音楽と特有のタイポグラフィでシンジくんの苦戦ぶりを表現。
就活に上手く行かなくて落ち込んでいるシンジくんに向かって、みくりはお得意の心理学を用いたアドバイスという名の他者(シンジくん)分析と批評をしてしまい、その結果キレたシンジくんに『お前、小賢しんだよ!』と言い放たれてしまう。
この時のみくりは映画【何者】で佐藤健が演じた拓人に見えた。何で『エヴァ』と【何者】の掛け合わせなんだろ?と考えると『逃げちゃ行けない闘いに否応無く組み込まれる』シンジくん(碇シンジ)と就活生との立場を掛けたんだろうな。そんなとこまで狙ってるとは考えにくいけど、唐突過ぎて唖然としたわ!
愛される人/愛されない人
今回はみくりを、悪意のないイケメンこと風見とシェアする自体に発展。向こうは生涯この方ずっとモテて来たであろうイケメンなので、童貞の平匡は卑屈になり自ら好意を寄せるみくりに対し壁を作ってしまう。
その素っ気無さが、よりみくりとの関係をギスギスさせてしまう原因ともつゆ知らず。
でも分かるよ〜平匡!!!
平匡はみくりを『自分を同じ人間』だと思い惹かれたのだ。同じ『誰からも受け入れられない人 = 愛されない人』として。でもみくりは違った。
風見との関係もなんだか楽しそうに上手く行ってるし、元彼だっていた過去もある。そこで平匡は決定的に『愛される人/愛されない人』として、みくりとは『違う人』だったという事を改めて実感し失意の底へ落ちて行く。
みくりが分析するに、平匡は『自尊感情の低い男』だ。過去に恋愛の成功体験が無いため、どんどん卑屈になり、自分は価値が人間に思え自己否定に陥る。
みくりに「風見さんのところに行くのもみくりさんの自由意志だから」と自ら引いてしまうのだ。
このやり取りも「どうせ先が無い恋愛なら、いっそ手前でこちらから引いて無かったことにする」って気持ち、なんか分かるぜ〜!!!
それを感じ取ったみくりは、その後ある驚くべき行動に出る!
真に闘う相手とは!?
今回の闘う相手は誰がどう見てもイケメン風見だ。完全にみくりを賭けた『イケメン風見 VS 童貞平匡』の三角関係の構図。しかし生粋のモテ男の風見は、徐々にみくりとの関係を詰めて行き、親密そうに2人の時間を過ごしていった。
その流れで、完全に平匡に向かって「この関係を終わらせて風見さんのところに行きたい」と言わんばかりのムード。平匡もそれを受け入れる決心をする…
ところが、そこで起こすみくりの行動でこの話の内容がガラッと変わる。
みくりはなんと「平匡さん、わたしの恋人になってもらえませんか?」と平匡に聞いただった。
えっ!ガッキーからの逆・告・白!
いきなりの事態に惑い、反応に困る平匡に向かって、みくりの付け応えた言葉が「これは平匡さんの自由意志です!」...…っておい!
まさかの『自由意志』返し!
実はですね... この次点で平匡に感情移入させられてた僕は、感動で涙ぐんでしまったんですよね。
完全に自分は『愛されない人』として身を引いた恋に、それを察し見兼ねたみくりからの逆アプローチ!奥手で自己完結してしまう平匡には、それさえも心理学で読み取って汲んでくれる、みくりのような『小賢しい』女性がベストなんだよ。それはみくりにも言えて。
突然の展開だなと思いながらも、みくりは平匡にずっとメッセージを送っていたのだ。それが今回の第4話でずっとしていたエプロンにプリントされてる『TRUST ME』の文字。=「私を信じて!」 伏線と回収?!とは言えないレベルだけど、小物にも気が利いてるなと。
↑今回のベストスタイリング賞はこのシーンの清潔感あるみくりの服です。
今回は演出家:土井さんの恋愛演出が冴え渡った回でしたね。共感させつつ一旦落としてからの、最後の最後でグッと寄り添われる王道パターンにまんまと!
やったな平匡! 仲間の恋が進展したような気持ちになった。
一つ言うなら、告白の後にすぐにコミカルなテンションに逃げちゃったのが勿体ない!もうほんの少し時が止まったような、平匡の受ける感動の余韻を見せた後で、コミカルなテンションで終わってたら、もっと胸に突き刺さった最高の回になったのになと。
平匡がみくりの告白に対して返事をする直前に『エヴァ』の音楽が再び鳴り、
『小賢しい女 VS 自尊感情の低い男』
のテロップが出て第4話終わりました。平匡が闘っていた相手は風見ではなく、決して逃げてはいけない恋をしている相手:みくりだったのだ。
『エヴァ』オマージュをまた引っぱって来るなら、平匡にとっての『逃げちゃいけない闘い=恋』だったんだなと、ここにもリンクして来る。
第5話はやっと2人の新婚らしいやり取りが見れる回だと思うので、今から楽しみです!
追記:第5話感想