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アバウト映画公園

"ほどほどの映画好き"アバウト男が最新作から旧作まで映画の感想をゆるめに書き綴る映画ブログ!たまに気になるドラマやおすすめ映画を紹介!

ガタカ【映画感想】観てなかった事を後悔!ボンクラが夢を必死に掴もうとするSFスリラー!

洋画 【カ行】 洋画 評価:★★★★★

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あらすじ:遺伝子操作により管理された近未来。宇宙飛行士を夢見る青年ヴィンセントは、劣性の遺伝子のため希望の無い生活を送っていた。そんなある日、ヴィンセントは闇業者の手配により、事故により身障者となった優秀な遺伝子をもつ元エリート、ジェロームに成りすます偽装の契約を結ぶ。そうして、ジェロームの遺伝子を借りてエリートとなったヴィンセントは、宇宙飛行施設“ガタカ”に潜り込む。が、そんな中、彼の正体に疑いを持っていた上司の殺人事件が起こり……。(yahoo映画)

 

製作国:アメリカ 上映時間:108分 製作年:1997年

監督:アンドリュー・ニコル

キャスト: イーサン・ホーク / ユマ・サーマン / アラン・アーキン / ジュード・ロウ / ローレン・ディーン / ゴア・ヴィダル / アーネスト・ボーグナイン / ザンダー・バークレイ / イライアス・コティーズ 等  

 

どうも、アバウト男です!

今回観た映画は、イーサン・ホークス主演のSF映画【ガタカ】。もうSF映画の名作とされている作品ですが、実は今回が初鑑賞になります。

 

SFの名作に挑戦!そして胸熱!

パッケージに写る、髪をベターっと撫で付けた『意識高い系』の登場人物の印象から『小難しい映画』だとずっと漠然と思ってて、手を付けていなかったんだけど、

いや全然小難しくない!むしろ話として分かりやすい!

しかも正直ここまで面白いとは… 今までスルーしてたことを後悔しました。 

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遺伝子操作により生まれ、身体的能力の高さや優れた見た目を持つ『適正者』と、遺伝子操作をせず自然妊娠で生まれた『不適正者』に分けられ、社会的なレベルの差や差別が根付く近未来。

宇宙飛行士になるのが夢の『不適正者』の主人公ヴィンセントは『適正者』しか受け入れない宇宙局『ガタカ』に『適正者』ジェロームの身分を借り潜入して、宇宙飛行士になるために奮闘する物語だ。

大まかなジャンルとしては『適正者』と偽っているビンセントの身分がバレるかバレないか、終始ハラハラさせられる『スリラー』でした。総合すると青春SFスリラーかな。

 

近未来の設定ではあるのものの『夢のために努力する姿』『自身のコンプレックス』『友情』『兄弟の優劣』『恋』と自分の生活と地続きで観れる要素満載なので話として分かりやすく、物語にグッと入り込めた。

簡単に言っちゃうと『不適正者=ボンクラ』がひたすら努力し夢を叶えようする話だ!まさかこんな話だったとは。

早く言ってよ〜!!!

自分のSF映画に対してのアンテナが低すぎる… 

 

 

ナルシスな頑張りじゃない

この映画の良かった点は、身分を偽るヴィンセントの『頑張り』がナルシスティックに映ってないこと。

「こんなにもおれは頑張ってる!」「こんなにも過酷な状況に置かれ、こんなにもコンプレックスに苦しめられてる!」みたいな露骨な見せ方ではなく、状況としてはキツイのに、それを澄ました顔でなんとかやり抜くスマートさに好感が持てる。

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彼が声を荒げたり弱気になるシーンはあるけど、それはあくまでも『不適正者』の人間味の部分で。サイボーグのように常に冷静な『適正者』に混じり、イーサン・ホーク演じる胸の内には熱いものを秘めたヴィンセントのキャラがまず魅力的でしたね!ポーカーフェイスがよく似合う。

今やいい感じに枯れたイーサン・ホークの若かりし姿がカッコイイ!

しかも彼に『適正者』の弟がいる設定も物語のスパイスとして効いてる。大切に育てられた優秀で期待の弟と、半ば周りから諦められてる病弱な兄のヴィンセント。

兄弟のどちらかが優秀だとか、親にひいきされてるだとか兄弟がいる人なら分かる『兄弟あるある』要素も個人的に共感するところではありました。その兄弟のギクシャクが物語の後半「そう活きて来るかぁ」と思わせる展開も良かった。ぶっちゃけ全然気づかなかったよ…

 

 

静かで熱い友情

身分を偽るヴィンセントをサポートする人物、ジュード・ロウ演じる『適正者』ジェロームの存在も大きい。彼がまた良いんだ!

ジェロームは中でも優秀な『適正者』であるが故に葛藤を抱え、自ら車の前に飛び出し事故で半身不随になり車椅子の生活を送る。

自分の『適正者』の身分を渡し夢実現へのサポートをする代わりに、その分生活を保障してもらう契約を交わした、ヴィンセントとジェロームのホモホモしくない静かな友情も見どころ。

一見ドライな関係に見えるんだけど、特にヴィンセントに対するジェロームの献身的なサポートが、彼の根のいい人柄が見て取れる。

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宇宙局ガタカで認証に必要な『適正者』の血液や尿をヴィンセントのために日夜用意したり、ヴィンセントの身分を確かめようと家に訪ねてきた警察に対応するために、半身不随にも関わらず腕の力だけで長い階段を登るシーンにグッと来た。

そんなイケメンで、なんてイイ奴なんだよ!ヴィンセントはもっとジェロームに感謝しろや!

この作品では片方を良しとせず『適正者』であることでの悩みや呪縛も描かれている。なんでも出来て当たり前、寄せられる期待やプレッシャーなど。そりゃ優秀な人には優秀な人なりのしがらみもあるわな。

そこまで献身的に協力するジェロームは、自分が成し得なかった『夢の実現』をヴィンセントに託したのだ。契約とは言え、そこから浮かび上がる『不適正者』と『適正者』の静かで熱い友情に痺れた。

 

 

『未来感』のバランスが絶妙

本作SF映画であるものの、作品内に取り入れられる『未来感』の塩梅が絶妙でした。あまり未来っぽさをビジュアルで映さないことで、今観ても全く古さを感じさせない。

例えば空飛ぶ車や未来感漂うシュッとしたデザインの車は出さずクラシックカーを取り入れたり、無機質な建物は外観や内装然りシンプルで突飛なデザインでは無い、服装も特に今と変わらないしね。

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その一方で、ガタカに入る際に指から採血し『適正者』かどうかチェックしたり、館内で清掃したゴミをマシーンで全てチェックし『不適正者』の髪の毛やDNAを含むものがないかなチェックしたり、

要所要所で近未来を感じせる描写を入れ『適正者/不適正者』と人類が分けられてる設定を思い出させる、作品全体の『未来感』のバランスがちょうど良かった。

 

 

ドSなスリラー展開

探査船出発を数日後に迎え、宇宙飛行士候補まで上り詰めたヴィンセントを館内で起きた殺人事件と、自分が落とした毛髪により『不適正者』が局内にいる事がバレ、事件と『不適正者』を結びつけた警察の捜査が、とことん彼を追い詰めていく!

同僚であるユマ・サーマン演じるアイリーンにも疑惑の目を向けられ、ただひたすらに

なんでも良いから早く飛び立ってくれーーー!

と思わざるを得ないドSなスリラー展開の連続に終始ハラハラさせられた。

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ヴィンセントの『過酷な状況下に身を置きながら、さらにキツい警察の捜査を切り抜けようとする姿』と『生まれながらにして持つ欠点やコンプレックスを必死の努力でカバーし夢を叶えようとする姿』がイコールな関係になる作りが上手かったですね。

ラスト、ヴィンセントはどうなるのか?誰が殺人事件を犯したのか?最後に夢託したジェロームが取る『ある行動』にもかなり胸を締め付けられました。

 

僕同様に「小難しい映画?」「なんか暗くて地味そう」とか、どこか本作に偏見を持っていて、まだ未見の方に声を大にしてオススメしたい傑作でした!

 

まとめ

評価:★★★★★  最高!フォーー!

いや〜早く観ておくべだった!ヴィンセントの『視力が悪い』っていう『不適正者』を表す身体的特徴なんかもさり気なくて、ちゃんと考えらた演出も地味に良かったな。

本作を観た翌日に、同じくイーサン・ホーク主演の【ブルーに生まれついて】を観たので、その老いのギャップ然り完全に俳優イーサン・ホークにヤラれました!

神木隆之介・門脇麦ダブル主演の入江悠監督作【太陽】は確実に本作の影響受けてますね。ヴァンパア要素を入れた日本版【ガタカ】みたいな。

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関連&オススメ作品!

ブルーに生まれついて

イーサン・ホーク主演の傑作を2本連続で観ちゃったからには惚れるでしょうよ!伝説的トランペット奏者チェット・ベイカーをイーサン・ホークが演じた自伝的映画。

太陽

感想は『まとめてレビュー』企画で書こうと思ってますがそれなりに面白かった!

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最後まで行く

個人的『スリラーの良作』と言ったら韓国映画【最後まで行く】ですね。こっちはヴィンセントと違って動揺しまくり・顔に出まくり・ドタバタし過ぎで、コメディとしても楽しめる一作。