読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

アバウト映画公園

"ほどほどの映画好き"アバウト男が最新作から旧作まで映画の感想をゆるめに書き綴る映画ブログ!たまに気になるドラマやおすすめ映画を紹介!

グリーンルーム【映画感想/ネタバレ】やっぱ犬って怖ぇ…!決死の良質サバイバルスリラー!

洋画 【カ行】 2017:劇場鑑賞 評価:★★★★★ 洋画

映画『グリーンルーム』感想・評価・ネタバレあり

f:id:tyler-7:20170212021222j:plain

あらすじ:無名のパンクロックバンド「エイント・ライツ」に、待ちに待った演奏のチャンスが回ってくるものの、ライブ会場は異様な雰囲気が漂うネオナチたちが集まる場所だった。さらに間の悪いことにバンドメンバーたちは殺人事件を目撃したため、命の危険にさらされる。楽屋に閉じこもった彼らの運命はいかに……。(シネマトゥデイ)

 

製作国:アメリカ 上映時間:95分 製作年:2015年

監督・脚本:ジェレミー・ソルニエ

キャスト:アントン・イェルチン / イモージェン・プーツ / アリア・ショウカット / ジョー・コール / カラム・ターナー / マーク・ウェバー / エリック・エデルスタイン / メイコン・ブレア / パトリック・スチュワート 等

上映館:「グリーンルーム」の映画館(上映館)を検索 - 映画.com

 

 

どうも、アバウト男です!

今回扱うのは、去年から好評の声を聞いていたサバイバルスリラー【グリーンルーム】。

淡々としたトーンとぎょっとするバイオレンス描写が入り混じる、ぎこちないホームレスの復讐劇を描いた【ブルーリベンジ】のジェレミー・ソルニエ監督の新作ってことで、期待に胸を膨らませつつ観に行ってきました。

今回も結末のネタバレはしていませんが、それなりには踏み込んでいます。

 

監督の持ち味が活かされた一作!

駆け出しのパンクバンドがプロモーションを兼ねた遠征ライブの楽屋で殺人を目撃してしまう。あれよあれよと楽屋に閉じ込められてしまった彼らは『目撃者は生きて返さない』ネオナチ集団の巣窟から生還できるのか?!みたいな話。パンクロッカーVSネオナチ!

これだけでも「あ、絶対面白くなるやつじゃん!」とは思いながらも、実際に観た感想は、

 

終始予測不可能な緊張感で引っ張り、監督の持ち味が遺憾なく活かされた良質なサバイバルスリラーでした!

良いじゃん!よくある『知らない土地で想像を絶する恐怖に遭遇する』とか『ヤバい奴の巣窟から抜け出す』と言ったオーソドックスなホラーのプロットに乗りつつも、

内容に似つかわしくない綺麗でハッとさせるショット(画)の数々、説明しすぎないスマートな話運びとテンポ、淡々としたタッチの中にふいに差し込まれるぎょっとするバイオレンス描写などが、ジェレミー・ソルニエ監督の持ち味が過不足なく打ち出された濃厚な一作でした。

前作【ブルーリベンジ】で「お、いいな!」と感じた部分がよりエンタメ度を増し、どことなくリッチに見える。イイ意味で大衆向けに一皮剥けた印象。

f:id:tyler-7:20170212130920j:plain

 

 

テンポの良さと緊張感

前半のテンポの良さがすごくイイですね。見せたいメインは『ライブハイスを取り仕切る殺したい側のネオナチと、逃げ出したいバンドメンバーの攻防戦』なので、その前の導入はサラッと。

映画が始まってからメンバーが殺人を目撃するまで、話しの流れに無理がなく筋立てが自然で好感が持てる。スマートにメンバーの人となりや状況説明を済まし、楽屋に立て篭もり警察を待つ流れまで一気に持って行ってくれる。

f:id:tyler-7:20170212152904j:plain

あの楽屋のドア越しのやり取りは地味に怖い。銃は奪えてとりあえず人質は取ったものの、何をどうすれば正解で何が間違いなのか分からない。

警察が来ないならどうする?銃を渡すか渡さないか?人質はどうする?逃げ道は?どうこの均衡した状況から抜け出す?あいつ等は外に何をやってる?など、バンドメンバーが陥っている只ならぬ緊張感が画面からヒシヒシと伝わって来た。

 

 

統制のとれたネオナチ集団

色々と良いところはあるんだけど、1番本作でグッと来たのは、冷静沈着なリーダー:ダーシー率いる統制のとれたネオナチ集団。

厳密にネオナチって部分はあまり関係なくて、あくまでも部下はみんな坊主で【クローズZERO2】の敵高校みたいな、男だけの統制の取れた集団っぽさを出すためにネオナチって設定を入れただけだと思うんだけど。

でも、坊主の部下2人がマチェーテを持ってライブハウスに乗り込む画とか最高よね!

f:id:tyler-7:20170212145239j:plain

事件をもみ消すために部下の双子のあることをさせて、身代わりとして警察に突き出すあたりはヤクザっぽいし、このシーン1つで「こいつらリーダーの命令なら何でもやるんだ…」と瞬時に観客に悟らせる。ヤバい…

バンドメンバーが楽屋に籠城している間に、ライブハウスの外で虎視眈々と準備と体制を整えるダーシー。とにかく場慣れ感半端ないな!

殺しの道具として御用達の『闘犬』を扱う業者を呼びよせたり、端的な指示がひたすら出されるので「これからこいつらは何をしようとしてるんだ?」と思わせる予測不可能さと、徐々に異様なネオナチ集団の実態が明かされていくのにはゾクゾクさせられた。

 

 

犬とリアルなバイオレンス描写

『ヤバい奴の根城から脱出しろ』系スリラーで『しつけられた闘犬』が出るっていえば、記憶に新しいスリラーの良作【ドント・ブリーズ】を思い出すんだけど。

【ドント・ブリーズ】で追っかけるだけで物足りなかった犬の活躍が本作でちゃん観れたのは嬉しかった!ここは個人的にポイント高かったですね。

人は犬にだって殺されるし、犬は人を殺せる生き物なんだよ!

海外のグロ系のサイトでも『一般人が凶暴な犬に襲われ噛み殺される映像』がアップされてたりするんだけど、これがリアルだしやっぱ犬って怖いよな。

ここでちょっと惜しいのは、襲われてる人の抵抗があまり無かったのこと。すぐに無抵抗になって噛み殺されちゃって「痛い…痛い…」とか「助けて…」とか遠くから仲間の苦痛の声だけが聞こえてくる演出とかあっても良かったのになと。

1人目は喉をイカれちゃって叫べないのは仕方がないけど、あぁいうシーンがあるなら【呪怨 白い老女】のみひろの『ゴボゴボ声』みたいな、見るに堪えないシーンとか見たかったですね。恐らく犬なら噛み付いてもっとブンブン振り回すなとか、顔の傷が生温いとか、ところどころ勿体無くは感じました。

とにかくジェレミー監督は全てにおいて淡々としてますね。済んだことは興味無さげにすぐ次へ次へと行ってしまう。そういうドライさは嫌いじゃないぜ!

他にもアントン・イェルチン演じるパットが負傷するシーンで、凶器を見せずにぱっくりと割れた傷だけを見せたり、死んだかどうか確かめるのにカッターで腹を割いてみたりと、そこまで数多くないバイオレンス描写の一つ一つがクリーンヒットしてくれました。

 

 

良かったところ&気になったところ ※ネタバレ

【ブルーリベンジ】に通じる『やってみたけどそう上手くは行かない』グダグダっぷりは引き続き見れたのは良かった。頼りになる奴が早めに殺されてしまう絶望感… やる事なす事イマイチ良い方向に転ばないのもリアル。

他には、『無人島に持って行くバンド』を言うくだりと『ペイントボール』の話くだりは、メタファーというか、話の内容を暗示してたのかなと思ったり。もしかしたら、結果的にバンドの名前を答えた順に殺されたみたいな。これはもう一度観て確かめたいところだけど。

バンドマンにとっては『無人島に持って行くバンドは?』って質問は結構考えさせるような質問だと思うんだけど『それにさらっと答える人 = あまり物事を熟考しない人 = 先走った行動を取って死ぬ』みたいな。答えを先延ばしにして、ビビって後ろにいた奴が結果的に生き残る。それが木の影に隠れていたみたいな事を言っていた『ペイントボール』の話にもつながるかなと。

冒頭の畑のシーンは『気が付いたら囲まれていた』と後の楽屋の展開を暗示してたり、逃げ出した犬が行き着く先もそれなりに気が利いていて、単にその辺の過激さだけが売りのB級ホラーとは一線を画す。

意外にもさりげない会話による情報量が多いので、正直一度観ただけでは話の細かいところまで受け切れなかったです。話を知った上でもう一度観たいな。

f:id:tyler-7:20170212155341j:plain

気になったはラストのガンショット。あれだけ行き当たりばったり&どん臭かったりとリアルさを重視していたのに、ラストのラストでめっちゃ銃の命中率が高いのには、さすがに「おい!w」とはなった。そこはサラッと決まるんだ…

そこ以外は「もう少しあそこを見せて欲しかったな」みたいな無い物ねだりくらいで、概ね満足です!

 

 

まとめ

評価:★★★★★ 最高!フォーー!

去年の【ドント・ブリーズ】に引き続き、好評の声も納得の今年の良作スリラーでした!好物の部類の作品なので評価も高めだけど、画の良さなや関してはかなりレベル高い。作風からしてイーライ・ロス作品が好きな人はガツっとハマるはず。

これだけの作品を現状『新宿シネマカリテ』でしか上映されてないのがなんとも寂しいですね。これからゾクゾクと公開館が増えると思います!

あと、亡くなってしまった主演のアントン・イェルチン。惜しい人を亡くしてしまった。この作品が遺作かと思いきや【スタート・レック ビヨンド】が遺作みたいですね。

[ 予告編 ]

www.youtube.com

にほんブログ村 映画ブログへ 

 

関連&オススメ作品!

ブルー・リベンジ

ブルー・リベンジ [Blu-ray]

ブルー・リベンジ [Blu-ray]

 

ドント・ブリーズ

www.aboutman7.com

グリーン・インフェルノ

www.aboutman7.com